「アンケートを取ったが、結局何も分からなかった」——原因は設問設計にあります。設問が悪いと、回答は集まってもそこから何も決められません。
本記事では、バイアスを避ける7つの原則と、CVR改善に直結する設問例を解説します。
記事のポイント
- 何を決めるための調査かを先に定める
- 典型的なバイアス(誘導質問・ダブルバレル・順序効果)の避け方
- 設問数と回答率のトレードオフ
- CVR改善に直結する設問の型
- 自由回答の扱い方
目次
- 設問設計の前に決めること
- バイアスを避ける7原則
- 回答形式の選び方
- 設問数と順序の設計
- CVR改善に直結する設問例
- 自由回答の扱い方
- Dejamでアンケートを実装・検証する
- よくある質問
- まとめ
設問設計の前に決めること
「とりあえず聞いておこう」で追加した設問は、ほぼ使われません。
設計の前に次の3つを書き出してください。
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 何を決めるための調査か | 料金セクションの表現を変えるかどうか |
| どんな結果ならどう動くか | 「プラン名が分からない」が3割超なら対象企業の一行を足す |
| 既存データで分からないことか | 離脱位置はヒートマップで分かる。聞くのは理由だけ |
3つ目が重要です。 行動データで分かることを聞くのは、回答者の時間を消費するだけです。「どこで離脱したか」は本人が覚えていないので、聞いても正確に答えられません。 使い分けは「定量データと定性データの使い分け」を参照してください。
バイアスを避ける7原則
①評価語を質問文に入れない(誘導質問)
質問文に前提や評価が入ると、回答が誘導されます。
| 悪い例 | 良い例 |
|---|---|
| 「業界トップクラスの品質を誇る弊社サービスの満足度は?」 | 「サービスの品質についての満足度をお聞かせください」 |
| 「便利な新機能はお使いいただけましたか?」 | 「新機能を使ったことがありますか」 |
「便利な」「充実した」「使いやすい」といった形容詞を質問文から削るだけで、多くの誘導が消えます。
②1問で2つ聞かない(ダブルバレル質問)
| 悪い例 | 良い例 |
|---|---|
| 「料金と機能に満足していますか」 | 料金と機能を別々に聞く |
| 「導入は簡単で効果がありましたか」 | 導入の容易さと効果を分ける |
片方に満足で片方に不満な人が答えられません。 集計しても意味が取れない回答になります。
③選択肢を網羅的かつ排他的にする
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| 網羅的 | どの回答者も当てはまる選択肢がある(「その他」「当てはまるものがない」を用意) |
| 排他的 | 選択肢どうしが重複しない |
年齢の選択肢が「20〜30歳/30〜40歳」のように重複しているのは典型的な失敗です。
④選択肢の順序効果に対処する
先頭に置かれた選択肢が選ばれやすくなります。 ブランド名や商品名を選択肢にする場合は、表示順をランダム化してください。
「あてはまるものすべて」形式では、上から順に選ばれ、下ほど選択率が下がります。
⑤中立の選択肢を置くかを意図的に決める
| 中立あり(5段階・7段階) | 中立なし(4段階・6段階) | |
|---|---|---|
| メリット | 無理に態度を決めさせない | 態度が明確に出る |
| デメリット | 中立に逃げられる(日本では顕著) | 中立の人が不正確に答える |
日本の回答者は中央に寄る傾向が強いことが知られています。 態度をはっきりさせたい調査では、中立を置かない設計も検討してください。
⑥回答者が知らないことを聞かない
| 悪い例 | 理由 |
|---|---|
| 「どんな機能があれば使いますか」 | 存在しない機能は想像で答えるしかない |
| 「いくらなら買いますか」 | 実際の購買行動と一致しない |
| 「なぜあのページで離脱したのですか」 | 覚えていない |
「どう直すべきか」を顧客に聞かないでください。 顧客は解決策の専門家ではありません。聞くべきは「何に困ったか」です。
⑦記憶に頼らせすぎない
「過去1年間で何回利用しましたか」のような設問は精度が落ちます。 「直近1か月」のように期間を短くするか、行動ログから取れるものはログを使ってください。
回答形式の選び方
| 形式 | 向いている場面 | 注意 |
|---|---|---|
| 単一選択 | 排他的な属性・態度 | 選択肢の網羅性 |
| 複数選択 | 該当するものの列挙 | 順序効果が出やすい |
| 5〜7段階尺度 | 態度の強さ | 中立の扱いを決める |
| 0〜10段階(NPS) | 推奨意向 | 分類の閾値が決まっている(NPSとは) |
| 自由回答 | 理由・言葉の獲得 | 集計コストが高い |
自由回答は「集計するもの」ではなく「言葉を拾うもの」として設計してください。 分類して割合を出すより、そのままLPのコピーに使えるかどうかが価値です。
設問数と順序の設計
| 設計 | 推奨 |
|---|---|
| 設問数 | サイト内アンケートは1〜3問。メール調査でも10問以内 |
| 冒頭 | 答えやすい設問から(属性や利用有無) |
| 中盤 | 本題(態度・理由) |
| 終盤 | 個人属性・自由回答 |
| 所要時間 | 冒頭に明記する(「1分で終わります」) |
設問を1つ増やすごとに回答率は落ちます。 「ついでに聞いておく」設問が、本題の回答数を削ります。
サイト内で聞く場合は1問が基本です。 「このページで知りたかったことは見つかりましたか」だけでも、離脱理由の手がかりになります。
個人属性は最後に置いてください。 冒頭に置くと、答える理由が分からないまま個人情報を求められる形になり離脱します。
CVR改善に直結する設問例
目的別に、そのまま使える設問の型です。
| 目的 | 設問 | 出す場所 |
|---|---|---|
| 離脱理由を知る | 「このページで知りたかったことは見つかりましたか」 | 離脱時(出口調査) |
| 不足情報を知る | 「購入を決める前に、他に知りたい情報はありますか」 | 商品ページ・料金ページ |
| 購入の障壁を知る | 「購入するまでに、ためらったことはありますか」 | 購入完了後 |
| 比較対象を知る | 「他に検討したサービスはありますか」 | 購入完了後 |
| 訴求軸を知る | 「決め手になったのは何ですか」 | 購入完了後 |
| 不足機能を知る | 「あと何があれば10点になりますか」 | NPS調査の中立者 |
「ためらったことはありますか」が最も直接的にCVRに効きます。 ためらいの内容が、そのままLPで解消すべき不安だからです。
購入完了後に聞くと回答率が高くなります。 完了ページは離脱しても損失がないため、調査を置くのに適した場所です。
自由回答の扱い方
| やること | やらないこと |
|---|---|
| 言われた表現のまま記録する | 要約して丸める |
| 事実と解釈を分けて記録する | 「不満そうだった」と書く |
| 頻出した表現を数える | 少数意見を切り捨てる |
| そのままLPのコピー候補にする | 社内の言葉に翻訳する |
「業務効率化したい」に要約した瞬間に、誰にも刺さらない言葉になります。 「Excelでやっていたが限界だった」という表現のまま使うほうが効きます。
最後はABテストで確かめてください。 アンケートは回答者の声であり、全体に効くかは別問題です。検証の設計は「ABテストのアイデア52選」を参照してください。
Dejamでアンケートを実装・検証する
ポップアップテスト
ページ内調査・出口調査をポップアップで実装できます。 表示タイミング・対象ページ・設問文を振って、回答率と回答の質を比較できます。
ABテスト
アンケートで得た言葉をLPのコピーに反映して検証できます。 文言の差し替えだけなのでノーコードで完結します。
ヒートマップ
アンケートを出す前に、どのページ・どの位置で止まっているかを絞り込めます。 絞り込みができていると、聞く設問が1つに決まります。
なお、アンケート形式そのものをLPの入口にする手法もあります。仕組みは「アンケートLPとは?仕組み・CVRが高い理由・作り方を徹底解説」で解説しています。
よくある質問
Q. アンケートの設問は何問が適切ですか?
A. サイト内アンケートは1〜3問、メール調査でも10問以内です。設問を1つ増やすごとに回答率が落ち、「ついでに聞く」設問が本題の回答数を削ります。
Q. 誘導質問を避けるにはどうすればいいですか?
A. 質問文から形容詞を削ってください。 「便利な新機能は…」「業界トップクラスの…」といった評価語が入った時点で誘導になります。事実だけを問う中立的な表現にします。
Q. 選択肢の順番は気にすべきですか?
A. 気にしてください。 先頭の選択肢が選ばれやすくなります。ブランド名や商品名を並べる場合は表示順をランダム化してください。
Q. 「どんな機能があれば使いますか」と聞いてもいいですか?
A. 推奨しません。 存在しない機能について回答者は想像で答えるしかなく、実際の行動と一致しません。「何に困ったか」を聞いてください。 解決策を考えるのは提供側の役割です。
Q. CVR改善のために何を聞けばいいですか?
A. **「購入するまでに、ためらったことはありますか」**が最も直接的です。ためらいの内容がそのままLPで解消すべき不安になります。購入完了後に聞くと回答率が高くなります。
まとめ
アンケート調査の設問設計について、要点を整理します。
- 設計前に「何を決めるための調査か」「どんな結果ならどう動くか」を書き出す
- 行動データで分かることを聞かない。 離脱位置は本人が覚えていない
- 質問文から形容詞を削る(誘導質問の回避)
- 1問で2つ聞かない(ダブルバレル質問)
- 選択肢は網羅的かつ排他的に
- 選択肢の順序効果に対処する。 ブランド名はランダム化
- 中立の選択肢を置くかを意図的に決める。日本は中央に寄る傾向がある
- 回答者が知らないことを聞かない。 「どう直すべきか」は聞かない
- 設問数はサイト内1〜3問、メールでも10問以内
- 個人属性は最後。冒頭に置くと離脱する
- CVR改善に最も効くのは「ためらったことはありますか」
- 自由回答は要約せず表現のまま記録し、LPのコピー候補にする
- 最後はABテストで確かめる
CVR改善ならDejam!1問のアンケートから施策までつなげる
Dejamは、LP制作・ヒートマップ分析・ABテスト・AI自動解析をオールインワンで提供するCVR改善特化ツールです。「アンケートは取ったが施策につながらない」という段階から、検証して積み上げるまでを総合支援します。
Dejamが選ばれる理由
- ワンプロダクトで完結: LP制作・ヒートマップ分析・ABテストをすべて単一ツールで実施
- 月額3万円〜利用可能: オプティマイズプラン月額3万円〜 / CMSプラン月額5万円〜 / オールインワン月額12万円〜
- ユーザー課金なし: 何名で使っても追加費用は発生しない
- ISMS認証取得: ISO/IEC 27001:2022 & JIS Q 27001:2023認証取得済み
- 毎週アップデート: 市場トレンドとユーザーリクエストに応じて機能を毎週拡充
- 権威ある実績: 代表がダイレクトアジェンダで2連覇。LPO顕彰制度「LPO AWARD」主催者
Dejamの主要機能
- LP/記事LP制作: ノーコード・コードの切り替えに対応。AIで生成したコードを直接取り込み可能
- ヒートマップ: 5種類(クリック/クリックイベント/熟読/滞在/離脱)。データ保存期間無制限
- ABテスト: デザイン変更テスト・リダイレクトテスト・ポップアップテストの3種類。AIが自然言語でテストコードを自動生成
- 自動解析: どのコンテンツがCVRに貢献しているかAIが自動解析。ゴールデンルート機能でページ遷移の最適パスも特定
- プロジェクト管理: 改善施策の進捗をチームで共有できる
ヒートマップで位置を絞ってから1問だけ聞く設計にすると、回答率を落とさずに答えが取れます。 設問を増やすほど回答が減るため、絞り込みの精度がそのまま調査の成否になります。


