User Heat(ユーザーヒート)は、ユーザーローカル株式会社が提供する無料のヒートマップ解析ツールです。1サイトあたり月間30万PVまで無料で、5種類のヒートマップを使えます。
ヒートマップの導入では「まず効果があるか試したい」という段階でつまずくことが多くあります。有料ツールは月額数千円から数万円かかり、稟議が必要になるためです。User Heatは無料枠が大きく、登録もURLを入力するだけで完了するため、この最初の一歩を踏み出しやすいツールです。
本記事では、User Heatの機能・料金・向き不向きを整理し、CVR改善ツールDejamとの詳細な機能比較を通じて、自社の課題に合ったツール選定の参考にしていただけるよう解説します。
注記: 本記事は2021年公開の記事を2026年9月8日に全面更新しました。月間30万PVという無料枠の上限は、公式サイトで再確認しています。
記事のポイント
- 5種類のヒートマップ(熟読・終了・クリック・マウスムーブ・離脱)の違い
- 月間30万PVまで無料、超過しても自動課金されない仕組み
- 無料で試す段階に向き、改善サイクルを回す段階に不向きな理由
- Dejamとのヒートマップ種類・自動解析・ABテストの違い
- Microsoft ClarityやPtengineとの強みと使い分けの基準
目次
- User Heatとは
- User Heatが提供する主要機能
- User Heatの料金体系
- User Heatを選ぶのが推奨されるケース
- User HeatとDejamの徹底比較
- 主要な競合ツールとの比較
- よくある質問
- まとめ|User Heatの主要機能とおすすめの方
User Heatとは
User Heatは、ユーザーローカル株式会社が提供する無料のヒートマップ解析ツールです。ヒートマップとは、ユーザーのマウスの動きなどのデータの強弱を色の濃さで表現し、ユーザー心理をサイト上に可視化したものです。
公式サイトでは「高度な分析方法を必要としないため、Web解析の経験の浅いユーザーでも、簡単に、直感的にWebアクセス解析を行うことが可能」と説明されています。アクセス解析の数字を読むスキルがなくても、色を見れば読まれ方が分かるという点が、ヒートマップが広く使われる理由です。
同社は企業向けに有償の「User Insight(ユーザーインサイト)」も提供しており、こちらは10種類以上のヒートマップに対応します。User Heatは個人サイトでも気軽に使える無料版という位置づけです。
User Heatの主な特徴
- 完全無料: 1サイトあたり月間30万PVまで無料
- 5種類のヒートマップ: 熟読エリア・終了エリア・クリックエリア・マウスムーブ・離脱エリア
- 登録が簡単: 解析したいページのURLを入力するだけで始められる
- 自動課金がない: 30万PVを超えると計測が止まり、勝手に課金されることはない
- 上位版がある: 企業向けの有償版「User Insight」は10種類以上のヒートマップに対応
User Heatが提供する主要機能
User Heatは5種類のヒートマップを提供します。それぞれ見ているものが違うため、使い分けが重要です。
熟読エリア
訪問者のマウスの動きや滞在時間をもとに、ページがどのように見られているかを可視化します。よく見られている段落が赤く表示されます。
「用意したコンテンツが実際に読まれているか」を確認する用途です。力を入れて書いた箇所が読まれていない場合、位置か見せ方に問題があります。
終了エリア
**ページがどこまで読まれたかを表します。**横幅とパーセントの数字で、どれくらいのユーザーがその場所まで見たかが示されます。
CTAボタンの位置を決めるときに使います。ユーザーの大半が到達しない位置にボタンを置いても押されません。
クリックエリア
ページのどこがクリックされたかを可視化します。User Heatでは、「ユーザーが一番最後にクリックした場所」だけに絞って表示する仕様です。
リンクではない箇所がクリックされている場合、ユーザーがそこを押せると誤解している可能性があります。
マウスムーブ
ページを訪れたユーザーがマウスをどのように操作したかを、**複数同時に確認できます。**複数人の動きを重ねて見ることで、閲覧行動の傾向が明らかになります。
離脱エリア
ユーザーがどれくらいスクロールして離脱したかを表します。**終了エリアと違い、クリックして次のページに移動した「良い遷移」は対象に含みません。**そのため、ページ内で離脱要因になっている箇所を発見するのに役立ちます。
**終了エリアと離脱エリアの違いは重要です。**終了エリアは「どこまで見られたか」、離脱エリアは「どこで見るのをやめたか」を示します。改善すべき箇所を探すなら離脱エリアを見てください。
User Heatの料金体系
**User Heatは無料です。**料金プランという概念がありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 無料 |
| PV上限 | 1サイトあたり月間30万PVまで |
| 上限超過時 | 計測が停止。自動で課金されることはない |
| 登録方法 | 解析したいページのURLをフォームに入力するだけ |
企業向けの有償版として「User Insight」があり、こちらは10種類以上のヒートマップに対応します。User Insightの料金は公式サイトに記載がなく、問い合わせが必要です。
出典:無料で使えるヒートマップとは?|User Heat 参照:https://userheat.com/whatheatmap
User Heatを選ぶのが推奨されるケース
User Heatが向いているケース
- 費用をかけずにヒートマップを試したい: 完全無料。稟議が不要
- 月間PVが30万以下: 無料枠の上限に収まる規模
- ヒートマップを見るだけでよい: 分析専用で割り切って使う
- 予算超過を絶対に避けたい: 上限を超えても自動課金されない
- 個人サイト・小規模サイト: 公式サイトが想定している主な用途
User Heatが向かないケース
- 改善案を検証したい: User Heatに ABテスト機能はありません
- 月間30万PVを超える: 上限を超えると計測が止まります
- セグメント別・広告別に分析したい: 流入元ごとの出し分け分析はUser Heatの範囲外です
- CVRへの影響を数値で知りたい: 「どこが読まれているか」は分かりますが、「それがCVRにどう影響したか」までは分かりません
- 複数サイトをまとめて管理したい: 無料枠は1サイトあたりの上限です
User HeatとDejamの徹底比較
User HeatとDejamは、**そもそも比較の土俵が違います。**User Heatは無料の分析ツール、DejamはCVR改善のためのオールインワンツールです。ここでは「無料ツールで足りるのか」を判断する材料として整理します。
機能比較表
| 機能・観点 | User Heat | Dejam |
|---|---|---|
| 料金 | ✅ 無料 | オプティマイズプラン月額3万円〜(PV従量課金) |
| PV上限 | 1サイトあたり月間30万PVまで | プランに応じたPV従量課金 |
| ヒートマップの種類 | ✅ 5種類(熟読・終了・クリック・マウスムーブ・離脱) | ✅ 5種類(クリック・クリックイベント・熟読・滞在・離脱) |
| マウスムーブ | ✅ 複数ユーザーの動きを同時表示 | ❌ 提供していない |
| CVR寄与度の自動解析 | 公式サイトに記載なし | ✅ どのコンテンツがCVRに寄与しているかを自動解析 |
| ABテスト | 公式サイトに記載なし | ✅ デザイン変更テスト・リダイレクトテスト・ポップアップテスト |
| ABテスト×ヒートマップ | 公式サイトに記載なし | ✅ ABテストのパターン別にヒートマップレポートを確認可能 |
| ポップアップ | 公式サイトに記載なし | ✅ 離脱防止・再訪問時のポップアップをノーコードで設置 |
| フォーム・EFO | 公式サイトに記載なし | ✅ お問い合わせフォーム・アンケートLPをノーコードで制作 |
| LP制作 | 公式サイトに記載なし | ✅ ノーコード/コードエディター切替 |
| セグメント別分析 | 公式サイトに記載なし | ✅ 流入経路パラメータの自動集計・セグメント別分析 |
| AI機能 | 公式サイトに記載なし | ✅ AI(バイブコーディング)でABテストのコードを自動生成 |
| 上位版 | ✅ User Insight(10種類以上のヒートマップ。料金は要問い合わせ) | — |
| 導入方法 | ✅ URLを入力して発行されるタグを設置 | ✅ タグを1行設置するだけ(オプティマイズプラン) |
| セキュリティ認証 | 公式サイトに記載なし | ✅ ISMS認証取得(ISO/IEC 27001:2022)。2段階認証対応 |
※比較表の内容は2026年9月8日時点で各社公式サイトを確認して作成しています。最新の仕様・料金は各社公式サイトをご確認ください。
参照:User Heat / Dejam 料金プラン
ヒートマップの種類は同じ5種類でも中身が違う
偶然どちらも5種類ですが、内訳が一致していません。
| User Heat | Dejam |
|---|---|
| 熟読エリア | 熟読 |
| 終了エリア | 離脱 |
| クリックエリア | クリック |
| マウスムーブ | クリックイベント |
| 離脱エリア | 滞在 |
**User Heatにはマウスムーブがあり、Dejamにはありません。**逆にDejamには、特定の要素のクリックを計測する「クリックイベント」と、滞在時間を見る「滞在」があります。
決定的な違いは「その先があるかどうか」
**User Heatは分析で終わります。**ヒートマップを見て課題に当たりをつけたあと、改善案を検証する手段がツール内にありません。
Dejamは、ヒートマップの結果から**そのままABテストに進めます。**さらに「どのコンテンツがCVRに寄与しているか」を自動解析するため、「熟読されている箇所のうち、どれが実際にコンバージョンにつながっているか」まで分かります。
**「読まれている=成果につながっている」ではありません。**熱心に読まれていてもコンバージョンに寄与していないコンテンツはあります。この判別ができるかどうかが、無料ツールと有料ツールの実務上の差になりやすい部分です。
どちらを選ぶべきか
User Heatが向いているケース:
- とにかく費用をかけずにヒートマップを見たい
- 月間30万PV以下のサイト
- まず現状把握だけしたい段階
- ヒートマップが自社に有効か判断してから投資したい
Dejamが向いているケース:
- 見つけた課題をABテストで検証したい
- CVRへの寄与度を数値で把握したい
- ポップアップ・フォーム・LP制作まで同じツールで行いたい
- 複数のサイト・広告流入をセグメント別に分析したい
- ISMS認証取得のセキュリティ基準を求める
段階的に進めるなら: まずUser Heatで無料のうちに「ヒートマップを見る習慣」を作り、課題が具体化してから検証できるツールに移行するという進め方は合理的です。無料の分析ツールを使わずに有料ツールを契約して、結局ヒートマップを開かないまま解約するケースは珍しくありません。
主要な競合ツールとの比較
Microsoft Clarityとの比較
Microsoft Clarityは全機能が無料でPV制限もないユーザー行動分析ツールです。ヒートマップに加えてセッション録画を提供し、AI機能のClarity Copilotも含まれます。
**無料枠だけで比べるとClarityが有利です。**User Heatの30万PVという上限がなく、セッション録画という追加機能もあります。User Heatが優位なのは、マウスムーブという他ツールにあまり無いヒートマップと、日本語のUIで完結する分かりやすさです。
Ptengineとの比較
Ptengine(Ptmind)の無料プランは月間3,000PVまでで、User Heatの30万PVを大きく下回ります。無料で使える範囲だけならUser Heatが圧倒的に広いです。
ただしPtengineは有料プラン(Growthは年一括払いで月額5,478円(税込)から)でABテストとWeb接客まで使えます。検証まで進む段階ではPtengineが選択肢になります。
SiTestとの比較
SiTest(株式会社グラッドキューブ)のフリープランは月間3,000PV/1ドメインです。無料枠はUser Heatより狭いものの、フリープランでもA/BテストとEFOが使えます。
「無料でABテストまで試したい」という条件であればSiTestのフリープラン、「無料でPVを気にせずヒートマップを見たい」ならUser Heatという使い分けです。
無料ヒートマップツールの比較
| ツール | 無料枠 | ABテスト | セッション録画 |
|---|---|---|---|
| User Heat | 月間30万PV/1サイト | 公式サイトに記載なし | 公式サイトに記載なし |
| Microsoft Clarity | 無制限 | 公式サイトに記載なし | ✅ |
| Ptengine(Free) | 月間3,000PV | ✅(Experience) | 公式サイトに記載なし |
| SiTest(フリー) | 月間3,000PV/1ドメイン | ✅ | 公式サイトに記載なし |
**無料枠のPV数が大きいツールほど、機能は絞られています。**PVが多くヒートマップだけ見たいならUser Heat、機能を試したいならPtengineかSiTestのフリープランという判断になります。
よくある質問
Q. User Heatは本当に無料ですか?
A. 無料です。1サイトあたり月間30万PVまで分析でき、30万PVを超えると計測が止まりますが、自動で課金されることはありません。
Q. ヒートマップは何種類使えますか?
A. 5種類です。熟読エリア・終了エリア・クリックエリア・マウスムーブ・離脱エリアが利用できます。企業向けの有償版「User Insight」では10種類以上に対応します。
Q. 終了エリアと離脱エリアは何が違いますか?
A. 終了エリアは「どこまで読まれたか」を示し、離脱エリアは「どこで見るのをやめたか」を示します。離脱エリアはクリックして次のページに移動した良い遷移を対象に含まないため、改善すべき箇所を探すのに適しています。
Q. User HeatでABテストはできますか?
A. できません。User Heatはヒートマップ解析に特化した分析ツールです。改善案の検証には、ABテスト機能を持つ別のツールが必要になります。
Q. どの段階で有料ツールに移行すべきですか?
A. 「課題は分かったが、直した結果を測れない」と感じた時点が目安です。ヒートマップで仮説が立つようになったら、次に必要なのは検証手段です。また月間PVが30万を超えた場合も移行の検討時期になります。
まとめ|User Heatの主要機能とおすすめの方
User Heatは、ユーザーローカル株式会社が提供する無料のヒートマップ解析ツールです。1サイトあたり月間30万PVまで無料で、5種類のヒートマップを使えます。上限を超えても自動課金されないため、費用面のリスクなく導入できます。
- 主要機能: 熟読エリア・終了エリア・クリックエリア・マウスムーブ・離脱エリアの5種類のヒートマップ
- 料金: 無料(1サイトあたり月間30万PVまで)。企業向け有償版「User Insight」は要問い合わせ
- 最適なユーザー像: まず費用をかけずにヒートマップを試したい担当者、月間30万PV以下のサイト、個人サイト・小規模サイト
- 向かないケース: ABテストで検証したい、月間30万PVを超える、セグメント別に分析したい、CVRへの寄与度を知りたい
User HeatにABテスト機能はありません。ヒートマップで見つけた課題を検証し、CVRへの寄与度まで数値で把握したい段階に進んだら、国産のCVR改善ツールDejamが有力な選択肢です。ヒートマップ5種類に加えてABテスト・ポップアップ・フォーム・LP制作を備え、オプティマイズプランは月額3万円〜(PV数に応じた従量課金)です。**ただしDejamに無料プランとマウスムーブ機能はありません。**まず無料で現状把握をする段階であれば、User Heatから始めてください。


