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【2026年版】ROASとは?計算方法と目標値の決め方|ROIとの違いも解説

【2026年版】ROASとは?計算方法と目標値の決め方|ROIとの違いも解説

この記事でわかること

本記事では、ROASとは何かを計算方法とROI・CPAとの違いから解説します。目標ROASを粗利率から逆算する手順と、ROASだけを追ってはいけない理由まで判断できる内容です。

「ROAS 400%を目標にと言われたが、その数字に根拠があるのか分からない」——目標ROASは業界平均から持ってくるものではなく、自社の粗利率から逆算するものです。

本記事ではROASの計算方法を整理し、自社の目標値を出す手順と、ROASだけを追うと何が起きるかまで解説します。

記事のポイント

  • ROASの計算式と、ROI・CPAとの違い
  • 目標ROASを粗利率から逆算する方法
  • ROAS 100%は赤字だという事実
  • ROASだけを追うと起きること
  • ROASが低いときに何を直すか

目次

  • ROASとは
  • ROI・CPAとの違い
  • ROAS 100%は赤字
  • 目標ROASの決め方
  • ROASだけを追うと起きること
  • ROASが低いときに何を直すか
  • よくある質問
  • まとめ

ROASとは

ROAS(Return On Advertising Spend、ロアス)とは、広告費に対してどれだけの売上が返ってきたかを示す指標です。

ROAS(%)= 広告経由の売上 ÷ 広告費 × 100

例: 広告費50万円で売上200万円 → ROAS 400%

「投じた広告費の4倍の売上が立った」という意味になります。

ROI・CPAとの違い

混同されやすい3つを整理します。

指標計算式何を見ているか
ROAS売上 ÷ 広告費 × 100売上に対する広告費の効率
ROI利益 ÷ 投資額 × 100利益に対する投資の効率
CPA広告費 ÷ CV数1件の獲得コスト

ROASとROIの決定的な違い

ROASは売上ベース、ROIは利益ベースです。ここが最大の違いです。

ROASが高くても、原価率が高い商材では利益が出ていないことがあります。逆にROASが低く見えても、粗利率90%のサービスなら十分に利益が出ます。

ROASは「儲かっているか」を直接には示しません。 粗利率とセットで解釈する必要があります。

CPAとの使い分け

商材向いている指標
購入単価がバラバラなECROAS
購入単価が一律CPAでも可
BtoBのリード獲得CPA(売上が即時に紐づかない)

単価が10万円の商品と1万円の商品を同じCPAで評価すると、判断を誤ります。 ECはROASで見てください。

ROAS 100%は赤字

もっとも重要な事実です。

ROAS 100% は「広告費と売上が同額」という状態です。一見トントンに見えますが、実際は赤字です。

理由は、売上には原価が含まれているからです。

例: 広告費100万円 / 売上100万円(ROAS 100%)/ 原価率60%

  • 売上 100万円
  • 原価 60万円
  • 粗利 40万円
  • 広告費 100万円
  • 60万円の赤字

「ROASが100%を超えているから黒字」という判断は誤りです。 損益分岐点は粗利率によって変わります。

目標ROASの決め方

業界平均から持ってこないでください。 自社の粗利率から計算します。

ステップ1: 損益分岐ROASを出す

損益分岐ROAS(%)= 1 ÷ 粗利率 × 100

粗利率損益分岐ROAS
20%500%
30%334%
40%250%
50%200%
70%143%
90%112%

粗利率が低いほど、必要なROASは跳ね上がります。 原価率の高い物販で「ROAS 200%」を目標にすると、達成しても赤字です。

ステップ2: 目標利益を上乗せする

損益分岐ROASのままでは利益がゼロです。残したい利益を上乗せします。

目標ROAS = 損益分岐ROAS ÷ (1 − 目標利益率)

例: 粗利率40%(損益分岐ROAS 250%)/ 広告経由で20%の利益を残したい → 目標ROAS = 250 ÷ 0.8 = 313%

ステップ3: 販管費を含めるか決める

上記は広告費だけを費用とした計算です。梱包・配送・決済手数料・カスタマーサポートなどを含めると、必要なROASはさらに上がります。

どこまでを費用に含めるかを社内で統一してください。 ここが揃っていないと、「ROAS 300%は良いのか悪いのか」の議論が噛み合いません。

ステップ4: リピートを考慮する

初回購入だけでROASを判断すると、機会損失します。

リピート率の高い商材では、初回のROASが損益分岐を下回っていても、2回目以降で回収できます。この場合はLTVベースで判断してください。考え方は「【2026年版】LTVとCACとは?ユニットエコノミクスの計算方法と広告予算の決め方」で解説しています。

ROASだけを追うと起きること

ROASは「高ければ高いほど良い」指標ではありません。

1. 配信を絞ればROASは上がる

指名検索やリターゲティングだけに配信すれば、ROASは簡単に上がります。 すでに買う気のある人だけを対象にするためです。

しかし、新規顧客の獲得は止まり、事業は縮小します。

状態評価
ROAS改善 + 売上維持✅ 本当の改善
ROAS改善 + 売上減少⚠️ 配信を絞っただけ
ROAS微減 + 売上大幅増損益分岐を超えていれば ✅

ROASと売上・CV数は必ずセットで見てください。

2. 既存顧客のCVを新規獲得の成果として計上してしまう

リターゲティングは、放っておいても買った人にも配信されます。その分もROASに計上されるため、実際の増分効果より良く見えます。

新規獲得のROASと、リターゲティングのROASは分けて見てください。

3. 媒体ごとの数値をそのまま比較できない

媒体はアトリビューションの基準が異なります。 ビュースルーコンバージョンを含む媒体と含まない媒体では、ROASが揃いません。

媒体をまたいだ比較には、GA4など横断で見られる指標を使ってください。詳細は「【2026年版】GA4とGoogle広告の連携方法|手順・できること・数値が合わない5つの理由」で解説しています。

ROASが低いときに何を直すか

ROASは次のように分解できます。

ROAS = 客単価 × CVR ÷ CPC

つまり、上げる方法は3つです。

打ち手難易度改善幅の目安
CVRを上げる(LP改善)数倍になりうる
客単価を上げる(クロスセル・セット販売)数十%
CPCを下げる(入札・キーワード)数十%が上限

CVRの改善幅がもっとも大きい

CPCは競合との相対で決まるため、下げられる幅に限界があります。 下げすぎると配信量が落ち、売上そのものが減ります。

一方、CVRは0.5%が1.0%になれば、それだけでROASは2倍です。

改善余地の大きさが違うため、CVRから着手するのが合理的です。

まず分解して原因を特定する

推測でLPを作り変えないでください。GA4の探索レポートで「ランディング ページ × 流入元 × CVR」を見て、どのLPのどの流入が悪いかを特定してから直します。

手順は「【2026年版】GA4でCVRを改善する方法|キーイベント レートの見方から具体的な打ち手まで解説」にまとめています。費用対効果全体の考え方は「【2026年版】運用型広告の費用対効果を上げる方法|指標の選び方と改善の優先順位」を参照してください。

DejamでCVRを改善してROASを上げる

ヒートマップ

CVRが低いLPのどこで離脱しているかを可視化します。ROASを構成する3要素のうち、もっとも改善幅が大きいのがCVRです。

ヒートマップ機能の詳細を見る →

ABテスト

改善案の効果を同一期間・同一条件で検証します。ECは季節性とセールの影響が大きく、期間比較では効果を分離できません。

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Web接客・ポップアップ

客単価の引き上げにも使えます。カート投入時にセット購入を提案するなど、CVRだけでなく客単価側からROASを上げる打ち手です。

Web接客機能の詳細を見る →

よくある質問

Q. ROASの目標は何%にすべきですか?

A. 業界平均ではなく、自社の粗利率から計算してください。 損益分岐ROAS = 1 ÷ 粗利率 × 100 です。粗利率40%なら250%が損益分岐で、そこに目標利益率を上乗せします。

Q. ROAS 100%を超えていれば黒字ですか?

A. 赤字です。 売上には原価が含まれているためです。粗利率40%の商材でROAS 100%なら、粗利40万円に対して広告費100万円で、60万円の赤字になります。

Q. ROASとROIの違いは何ですか?

A. ROASは売上ベース、ROIは利益ベースです。ROASが高くても原価率が高ければ利益は出ません。ROASは粗利率とセットで解釈してください。

Q. ROASとCPAはどちらを見るべきですか?

A. 購入単価がバラバラなECはROAS、BtoBのリード獲得はCPAです。単価10万円と1万円の商品を同じCPAで評価すると判断を誤ります。

Q. ROASが高いのに利益が増えません。

A. 配信を絞っている可能性があります。指名検索やリターゲティングだけに配信すればROASは上がりますが、新規獲得が止まります。ROASと売上・CV数を必ずセットで見てください。

Q. ROASを上げるには何から手をつけるべきですか?

A. CVRの改善です。 ROAS = 客単価 × CVR ÷ CPC で、CPCは数十%しか下げられませんが、CVRは数倍になりえます。改善余地の大きさが違います。

まとめ

ROASについて、要点を整理します。

  • ROAS = 広告経由の売上 ÷ 広告費 × 100。売上ベースの指標
  • ROIは利益ベース。ROASは「儲かっているか」を直接は示さない
  • ROAS 100%は赤字。 売上には原価が含まれている
  • 目標は業界平均ではなく自社の粗利率から逆算する
  • 損益分岐ROAS = 1 ÷ 粗利率 × 100(粗利率40%なら250%)
  • どこまでを費用に含めるかを社内で統一する
  • リピート率が高い商材はLTVベースで判断する
  • 配信を絞ればROASは上がる。 売上・CV数とセットで見る
  • 新規獲得とリターゲティングのROASは分けて見る
  • ROAS = 客単価 × CVR ÷ CPC。改善幅が最大なのはCVR

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CPCを10%下げてもROASは10%しか上がりませんが、CVRが2倍になればROASは2倍です。

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この記事の監修者

平井 翔吏

平井 翔吏

株式会社LeanGo 代表取締役CEO / Dejamプロダクトオーナー

CVRを改善するノウハウを体系化するプロフェッショナル。

株式会社リクルートホールディングスに新卒入社、ゼクシィのUXデザインを担当。累計250件以上の施策を実施しCVR改善を140%達成。タグ検索の開発やゼクシィ花嫁割のリブランディングなどのプロジェクトオーナーとして事業を推進した。

株式会社LeanGoを設立。CVR改善ツールDejamのプロダクトオーナー。運用型LPOやセグメントCVRなど独自のメソッドを構築、PDCAハンドスピナーをはじめとするプロモーションも実施している。日本最高峰のダイレクトマーケティングカンファレンス「ダイレクトアジェンダ2025」「ダイレクトアジェンダ2026」のAgenda awardにて2連覇。

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