「LPは自社ドメイン、フォームは外部サービスのドメイン——このとき、CVが正しく計測できていない」——複数のドメインをまたぐサイト構成では、設定をしないとセッションが途中で切れ、成果が別の流入として計上されます。
本記事ではクロスドメイン計測の設定手順と、参照元除外リストとの使い分けを解説します。
記事のポイント
- 設定しないと何が起きるのか(セッション分断とセルフリファラル)
- クロスドメイン計測の設定手順
- 参照元除外リストとの違いと使い分け
- 決済サービス経由の構成での対応
- 設定後の確認方法
目次
- クロスドメイン計測とは
- 設定しないと何が起きるのか
- 設定手順
- 参照元除外リストとの使い分け
- 決済サービスを経由する構成
- 設定後の確認方法
- 正しく計測できた後にやること
- よくある質問
- まとめ
クロスドメイン計測とは
クロスドメイン計測とは、異なるドメイン間を移動したユーザーを、同一のセッション・同一のユーザーとして計測する設定です。
該当する構成の例:
- LPは
example.com、フォームはform-service.com - コーポレートサイトは
example.co.jp、ECはexample-shop.com - 予約システムだけ別ドメイン
- 決済ページが外部サービス
サブドメイン(shop.example.com など)は同一ドメイン扱いなので、この設定は不要です。 必要なのはドメイン自体が違う場合です。
設定しないと何が起きるのか
GA4は既定で、ドメインが変わるとCookieを引き継げません。 その結果、次の3つが同時に起きます。
1. セッションが分断される
example.com から form-service.com へ遷移した時点で、別のセッションとして数え直されます。 セッション数が実態より多くなり、CVRの分母がずれます。
2. 参照元が自分のサイトになる(セルフリファラル)
もっとも実害が大きい問題です。
広告からLPに来て、フォームのドメインへ移動してCVした場合、CVが発生したセッションの参照元は example.com(自分のサイト)になります。
広告の成果として計上されません。 広告管理画面のCV数が実態より少なくなり、自動入札の学習も狂います。
3. ユーザーが二重にカウントされる
同一人物が2人として計上され、ユーザー数が水増しされます。
「フォームを別ドメインに置いているのに広告のCVが少ない」という相談の多くは、これが原因です。
設定手順
GA4の管理画面から設定します。
- GA4の「管理」→「データストリーム」
- 対象のウェブストリームを選択
- 「タグ設定を行う」をクリック
- 「ドメインの設定」を開く
- 「条件を追加」で、対象のドメインをすべて追加する
- マッチタイプ: 「含む」または「次と等しい」
- ドメイン:
example.comform-service.comなど
- 「保存」
重要: すべてのドメインにGA4タグが必要
移動先のドメインにも、同じ測定IDのGA4タグが設置されている必要があります。
外部のフォームサービスを使っている場合、そのサービス側でGA4タグを設置できるかを確認してください。設置できない場合、クロスドメイン計測は成立しません。
動作の仕組み
設定すると、ドメインをまたぐリンクに _gl というパラメータが自動的に付与されます。このパラメータで計測情報が引き継がれます。
リンクが JavaScript で動的に生成されている場合、_gl が付与されないことがあります。 遷移後にURLを確認してください。
参照元除外リストとの使い分け
混同されやすい2つの設定です。目的が違います。
| クロスドメイン計測 | 参照元除外リスト | |
|---|---|---|
| 目的 | セッションを継続させる | 参照元として記録させない |
| セッション | 分断されない | 分断される(記録が引き継がれない) |
| 使う場面 | 自社が管理する複数ドメイン | 決済サービスなど、経由するだけの外部サイト |
| 設定場所 | 「タグ設定を行う」→「ドメインの設定」 | 「タグ設定を行う」→「参照元のリストを設定」 |
使い分けの判断
- 自社サイトの一部として扱いたいドメイン → クロスドメイン計測
- 経由するだけで、参照元として記録されると困るドメイン → 参照元除外リスト
決済サービス(Stripe、PayPal など)は参照元除外リストです。決済サービス側にGA4タグを設置できないため、クロスドメイン計測は成立しません。
両方設定するケース
自社で管理するドメイン間はクロスドメイン計測、決済サービスは参照元除外——両方を設定する構成が一般的です。
決済サービスを経由する構成
ECサイトで多い構成です。
example.com(商品ページ・カート)
↓
checkout-service.com(決済)
↓
example.com/thanks(完了)
この場合、決済サービスから戻ってきたときに、参照元が checkout-service.com として記録されます。 広告の成果が失われます。
対応: 「タグ設定を行う」→「参照元のリストを設定」で、決済サービスのドメインを追加してください。
これは必須の設定です。 ECサイトで「CVの参照元が決済サービスになっている」場合、広告の評価が根本から狂っています。
参照元まわりの問題全般は「【2026年版】GA4の流入元・参照元の見方|(direct)/(none)が増える11の原因と減らす方法」で解説しています。
設定後の確認方法
設定して終わりにせず、必ず確認してください。
1. リンクに _gl が付くか確認する
実際にドメインをまたぐリンクをクリックし、遷移先のURLに _gl= パラメータが付いているかをブラウザのアドレスバーで確認します。
付いていない場合、リンクの生成方法(JavaScriptによる動的生成など)が原因の可能性があります。
2. リアルタイムレポートで確認する
「レポート」→「リアルタイム」を開いた状態で、自分でドメインをまたいで遷移します。ユーザー数が増えなければ、同一ユーザーとして計測できています。
3. 参照元を確認する
数日後、「集客」→「トラフィック獲得」で、自社ドメインが参照元として現れていないかを確認します。現れていればセルフリファラルが残っています。
正しく計測できた後にやること
クロスドメイン計測を設定すると、広告経由のCVが正しく計上されるようになります。 ここからが本題です。
- 探索レポートでランディングページ別・流入元別にCVRを分解する
- フォームドメインへの到達率を確認する — LPで納得されているか
- フォーム内での離脱を確認する — 項目数・入力体験に問題がないか
計測が直ると「広告のCVが増えた」ように見えますが、実際の成果が増えたわけではありません。 見えていなかった分が見えるようになっただけです。
実際の成果を増やす手順は「【2026年版】GA4でCVRを改善する方法|キーイベント レートの見方から具体的な打ち手まで解説」で解説しています。フォームの離脱分析は「【2026年版】GA4ファネルデータ探索の作り方|離脱ステップを特定してフォーム改善につなげる」にまとめています。
よくある質問
Q. サブドメインの場合も設定が必要ですか?
A. 不要です。shop.example.com と www.example.com のようなサブドメイン間は、既定で同一ドメイン扱いになります。設定が必要なのはドメイン自体が違う場合です。
Q. 設定したのにセッションが分断されます。
A. 移動先のドメインにGA4タグが設置されているかを確認してください。両方のドメインに同じ測定IDのタグが必要です。 また、リンクに _gl パラメータが付いているかも確認してください。
Q. クロスドメイン計測と参照元除外リストはどちらを使うべきですか?
A. 自社サイトの一部として扱いたいドメインはクロスドメイン計測、経由するだけの外部サービス(決済など)は参照元除外リストです。決済サービスにはGA4タグを設置できないため、クロスドメイン計測は成立しません。
Q. 外部のフォームサービスにGA4タグを設置できません。
A. その場合クロスドメイン計測は成立しません。フォームサービス側でコンバージョン計測ができるか、あるいは送信後に自社ドメインのサンクスページへ戻す構成にできるかを検討してください。
Q. 参照元が自分のサイトになっています。
A. セルフリファラルです。クロスドメイン計測または参照元除外リストの設定が漏れています。広告の成果が正しく計上されていない状態なので、優先的に対応してください。
まとめ
GA4のクロスドメイン計測について、要点を整理します。
- 異なるドメイン間の移動を同一セッションとして計測する設定
- サブドメイン間は不要。 ドメイン自体が違う場合に必要
- 設定しないと「セッション分断」「セルフリファラル」「ユーザーの二重カウント」が起きる
- 最大の実害はセルフリファラル。 広告の成果として計上されなくなる
- 設定は「管理」→「データストリーム」→「タグ設定を行う」→「ドメインの設定」
- 移動先のドメインにも同じ測定IDのGA4タグが必要
- 決済サービスは参照元除外リストを使う。 クロスドメイン計測では対応できない
- 設定後は
_glパラメータの付与とリアルタイムレポートで必ず確認する - 計測が直っても実際の成果は増えない。見えていなかった分が見えるだけ
CVR改善ならDejam!計測が直った先の、成果を増やす工程を
Dejamは、LP制作・ヒートマップ分析・ABテスト・AI自動解析をオールインワンで提供するCVR改善特化ツールです。「計測は正しくなったが、CVRそのものが低い」という段階から、本格的なPDCAを回して成果を最大化するまでを総合支援します。
Dejamが選ばれる理由
- ワンプロダクトで完結: LP制作・ヒートマップ分析・ABテストをすべて単一ツールで実施
- 月額3万円〜利用可能: オプティマイズプラン月額3万円〜 / CMSプラン月額5万円〜 / オールインワン月額12万円〜
- ユーザー課金なし: 何名で使っても追加費用は発生しない
- ISMS認証取得: ISO/IEC 27001:2022 & JIS Q 27001:2023認証取得済み
- 毎週アップデート: 市場トレンドとユーザーリクエストに応じて機能を毎週拡充
- 権威ある実績: 代表がダイレクトアジェンダで2連覇。LPO顕彰制度「LPO AWARD」主催者
Dejamの主要機能
- LP/記事LP制作: ノーコード・コードの切り替えに対応。AIで生成したコードを直接取り込み可能
- ヒートマップ: 5種類(クリック/クリックイベント/熟読/滞在/離脱)。データ保存期間無制限
- ABテスト: デザイン変更テスト・リダイレクトテスト・ポップアップテストの3種類。AIが自然言語でテストコードを自動生成
- 自動解析: どのコンテンツがCVRに貢献しているかAIが自動解析。ゴールデンルート機能でページ遷移の最適パスも特定
- フォーム作成: LPと同じドメインでフォームを作れるため、そもそもドメインをまたがない構成にできる
フォームを外部サービスに置いている限り、クロスドメイン計測の設定と保守は続きます。Dejamのフォーム機能を使えばLPと同じドメインで完結するため、この問題自体が発生しません。


