「ユーザーがサイト内をどう回遊しているのか、想定どおりの導線を通っているのかを確認したい」——GA4の経路データ探索を使うと、ページからページへの遷移をツリー状に可視化できます。
ただし、開いてみると起点が「セッション開始」になっていて、そこから何をすればいいのか分からずに閉じてしまうケースが多い機能でもあります。本記事では、実務で意味のある2つの使い方に絞って解説します。
記事のポイント
- 経路データ探索でできること(ファネルデータ探索との違い)
- 順方向・逆方向の切り替え方
- CVページから遡って「成約に効いたページ」を見つける手順
- 想定外の遷移が見つかったときに何を直すか
- 経路データ探索の制約
目次
- 経路データ探索とは
- ファネルデータ探索との使い分け
- 経路データ探索の作り方
- 使い方1: CVページから逆方向に遡る
- 使い方2: LPから順方向に追う
- 想定外の遷移が見つかったら何を直すか
- 経路データ探索の制約
- Dejamで導線の改善を進める
- よくある質問
- まとめ
経路データ探索とは
経路データ探索(パス探索)は、ユーザーがどのページ・イベントからどこへ移動したかを、ツリー状に可視化する分析手法です。
ファネルデータ探索が「事前に定義したステップの通過率」を見るのに対し、経路データ探索はステップを定義せず、実際の遷移を発見するために使います。
ファネルデータ探索との使い分け
2つは目的がまったく違います。
| ファネルデータ探索 | 経路データ探索 | |
|---|---|---|
| ステップの定義 | 必要(事前に決める) | 不要 |
| 分かること | 決めた導線の通過率・離脱率 | 想定していなかった遷移 |
| 使いどころ | 導線が決まっているCVフロー | 回遊の実態把握・導線の発見 |
| 数値の読み方 | 落ちている区間を特定 | 想定と違う遷移を発見 |
「フォームの離脱を減らしたい」ならファネル、「そもそもどう回遊しているか知りたい」なら経路、と使い分けます。ファネルデータ探索の作り方は「【2026年版】GA4ファネルデータ探索の作り方|離脱ステップを特定してフォーム改善につなげる」で解説しています。
経路データ探索の作り方
- 左メニューの「探索」を開く
- テクニック一覧から「経路データ探索」を選択
- 既定では「セッションの開始」を起点としたツリーが表示される
- 右上の「最初からやり直す」をクリックすると、起点を自由に設定できる
ノードの種類を切り替える
ツリーの各段(ステップ)は、既定で「イベント名」になっています。ページ単位で見たい場合は変更が必要です。
- ステップの上部に表示されている「イベント名」をクリック
- 「ページ タイトルとスクリーン名」または「ページ パスとスクリーン クラス」に変更する
ここを変えないと page_view ばかりが並んで何も分かりません。最初に必ず切り替えてください。
順方向と逆方向を切り替える
右上の「最初からやり直す」の隣に、始点/終点の切り替えがあります。
- 始点(順方向): 指定したページから「どこへ行ったか」を追う
- 終点(逆方向): 指定したページへ「どこから来たか」を遡る
実務で発見が多いのは逆方向です。
使い方1: CVページから逆方向に遡る
もっとも成果につながる使い方です。CVしたユーザーが、その直前にどのページを見ていたかを明らかにします。
- 経路データ探索を作成し、「終点」に切り替える
- 終点に、サンクスページ(またはキーイベント)を指定する
- ノードの種類を「ページ パスとスクリーン クラス」に変更する
- 1つ前・2つ前のステップを展開する
読み方
CV直前に多く見られているページが分かります。ここで得られる示唆は2つです。
- 想定していたページが上位に無い → 用意した導線が使われていない。CTAの位置や導線設計を見直す
- 想定していなかったページが上位にある → そのページがCVに効いている可能性。導線を強化する
たとえば「導入事例ページ」がCV直前に多く現れるなら、事例へのリンクをLPの上部に移動するという打ち手が出ます。よくある質問ページが上位なら、そこに書かれている疑問をLP本体に前倒しで載せる、という判断ができます。
注意: これは相関であって因果ではない
「事例を見たからCVした」のか「もともと検討度が高い人が事例も見た」のかは、この分析では区別できません。
導線を変えた効果は、必ずABテストで検証してください。ABテストの考え方は「【2026年版】ABテストとは?基本の仕組み・やり方・成果を出すポイントを初心者向けに解説」で解説しています。
使い方2: LPから順方向に追う
広告のLPを起点に、そこからどこへ流れているかを確認します。
- 「始点」に切り替える
- 始点に対象のLPのページパスを指定する
- 2段目・3段目を展開する
読み方
期待している遷移は「LP → フォーム → サンクスページ」です。ここで実態と違う挙動が見つかることがあります。
| 見つかる状態 | 意味 | 打ち手 |
|---|---|---|
| トップページへ遷移している | LPで情報が足りず、会社情報を確認しに行っている | LPに実績・会社情報を追加する |
| 料金ページへ遷移している | LP内に価格の記載がない | LPに価格帯を明記する |
| よくある質問へ遷移している | LPで疑問が解消されていない | 該当のQ&AをLPに載せる |
| 同じLPを再訪している | 情報を探し直している。構成が分かりにくい | 情報の順序を見直す |
LPから外へ出ている時点で、離脱リスクが高まります。 LPの外に答えを探しに行かせるのではなく、LP内で完結させるのが基本方針です。
想定外の遷移が見つかったら何を直すか
経路データ探索の価値は「発見」にあります。見つかったパターン別に、打ち手を整理します。
パターン1: 用意した導線が使われていない
CTAをクリックせず別の経路を通っている場合、CTAが見つかっていないか、押す動機がないかのどちらかです。
- 見つかっていない → 位置・色・サイズを見直す
- 動機がない → 文言を見直す(「お問い合わせ」より「無料で資料を受け取る」)
どちらが原因かはヒートマップのクリック分布を見れば判断できます。
パターン2: 想定外のページがCVに効いている
そのページの内容をLP本体に統合するか、LPからの導線を強化します。すでに効いているものを増やすほうが、新しい施策より確実です。
パターン3: 離脱直前に特定のページを経由している
料金ページやフォームページを見た直後に離脱しているなら、そこが障壁になっています。離脱率の見方は「【2026年版】GA4に離脱率はない?離脱数から計算する方法と直帰率との違い・下げ方を解説」で解説しています。
経路データ探索の制約
使う前に知っておくべき制約があります。
| 制約 | 内容 |
|---|---|
| 表示ステップは最大10段 | それ以上は追えない |
| 各ステップの表示は上位5件まで | 「その他」にまとめられる。展開して確認する必要がある |
| セグメントの適用は可能だが動作が重い | データ量が多いと表示に時間がかかる |
| データ保持期間の影響を受ける | 既定が2か月の場合、過去データが見られない |
| ページ単位の粒度まで | ページ内のどこをクリックしたかは分からない |
特に**「上位5件まで」**は誤読の原因になります。表示されている遷移が全体の一部でしかないことを意識してください。展開して「その他」の中身を確認する習慣をつけると、見落としが減ります。
データ保持期間の設定は「管理」→「データの保持」から最長14か月に変更できます。既定が2か月になっているケースが多いため、探索を使うなら最初に確認してください。
Dejamで導線の改善を進める
経路データ探索で分かるのはページ単位の遷移までです。「LPからトップページへ遷移している」ことは分かっても、LP内のどこを見た後にそうしたかは分かりません。
ヒートマップ
LP内のどこまで読んで、どこをクリックしたかを可視化します。経路データ探索で「LPから外へ出ている」と分かった場合、その直前にどの要素を見ていたかが特定できます。
ゴールデンルート機能では、CVに至ったユーザーのページ遷移の最適パスも確認できます。
ABテスト
経路データ探索で見つけた「CVに効いていそうなページ」を、LPの上部に移動する——といった仮説を同一期間・同一条件で検証します。相関を因果として確かめる唯一の手段です。
LP・記事LP制作
経路で見つかった不足情報(価格・実績・FAQ)を、エンジニアの手を借りずにLPへ追加できます。
よくある質問
Q. 経路データ探索とファネルデータ探索の違いは何ですか?
A. ファネルは事前にステップを定義して通過率を見る機能、経路はステップを定義せず実際の遷移を発見する機能です。「決めた導線の落ち込みを見る」ならファネル、「そもそもどう回遊しているか知る」なら経路を使います。
Q. ツリーに page_view ばかり並んで何も分かりません。
A. ノードの種類が「イベント名」のままです。ステップ上部の表示をクリックして「ページ パスとスクリーン クラス」または「ページ タイトルとスクリーン名」に変更してください。
Q. CVページに至る前のページを調べられますか?
A. できます。右上で「終点」に切り替え、終点にサンクスページやキーイベントを指定すると、逆方向に遡って表示されます。実務でもっとも発見が多い使い方です。
Q. 表示されている遷移が実態と合わない気がします。
A. 各ステップの表示は上位5件までで、それ以外は「その他」に集約されます。展開して中身を確認してください。また表示は最大10ステップまでという制約もあります。
Q. 経路データ探索で見つけた遷移をそのまま施策にしていいですか?
A. 見えているのは相関であって因果ではありません。「事例を見たからCVした」のか「検討度が高い人が事例も見た」のかは区別できないため、導線を変えた効果はABテストで検証してください。
まとめ
GA4の経路データ探索について、要点を整理します。
- ファネルは「決めた導線の通過率」、経路は「想定していなかった遷移の発見」に使う
- 最初にノードの種類を「ページ パス」に変える。 イベント名のままでは何も分からない
- 実務で発見が多いのは逆方向(終点にCVページを指定)。 CV直前に見られているページが分かる
- LPから順方向に追うと、LPの外に答えを探しに行っている実態が見つかる
- 用意した導線が使われていないなら、CTAの位置か文言を疑う
- 表示は上位5件・最大10ステップまで。 見えているのは一部でしかない
- 見えるのは相関であって因果ではない。確かめるにはABテストが要る
- ページ単位の遷移までしか分からない。ページ内の挙動はヒートマップの領域
CVR改善ならDejam!遷移の発見から導線の改善・検証まで
Dejamは、LP制作・ヒートマップ分析・ABテスト・AI自動解析をオールインワンで提供するCVR改善特化ツールです。「回遊の実態は分かったが、LPの中で何が起きているかが分からない」という段階から、本格的なPDCAを回して成果を最大化するまでを総合支援します。
Dejamが選ばれる理由
- ワンプロダクトで完結: LP制作・ヒートマップ分析・ABテストをすべて単一ツールで実施
- 月額3万円〜利用可能: オプティマイズプラン月額3万円〜 / CMSプラン月額5万円〜 / オールインワン月額12万円〜
- ユーザー課金なし: 何名で使っても追加費用は発生しない
- ISMS認証取得: ISO/IEC 27001:2022 & JIS Q 27001:2023認証取得済み
- 毎週アップデート: 市場トレンドとユーザーリクエストに応じて機能を毎週拡充
- 権威ある実績: 代表がダイレクトアジェンダで2連覇。LPO顕彰制度「LPO AWARD」主催者
Dejamの主要機能
- LP/記事LP制作: ノーコード・コードの切り替えに対応。AIで生成したコードを直接取り込み可能
- ヒートマップ: 5種類(クリック/クリックイベント/熟読/滞在/離脱)。データ保存期間無制限
- ABテスト: デザイン変更テスト・リダイレクトテスト・ポップアップテストの3種類。AIが自然言語でテストコードを自動生成
- 自動解析: どのコンテンツがCVRに貢献しているかAIが自動解析。ゴールデンルート機能でページ遷移の最適パスも特定
- 独自ドメイン300件まで無料: LP専用ドメインを大量運用しても追加費用なし
GA4の経路データ探索は上位5件までしか表示されませんが、Dejamのゴールデンルート機能ならCVに至った遷移の最適パスを制約なく確認できます。


