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Google広告MCPとは?できることと接続手順・読み取り専用という制約を解説

Google広告MCPとは?できることと接続手順・読み取り専用という制約を解説

この記事でわかること

本記事では、Google広告MCPとは何かを、公式が提供する3つのツール(list_accessible_customers / search / get_resource_metadata)・GAQLでのレポート取得手順・必要な開発者トークン・厳格に読み取り専用という制約から解説します。広告データをAIに分析させたい方が、何ができて何ができないかを判断できる内容です。

「Google広告のデータをAIに分析させたいが、毎回レポートをダウンロードして貼り付けている」という運用をしていないでしょうか。

Google は公式に Google Ads MCP Server をオープンソースで公開しています。これを接続すると、AIツールから直接 Google広告のデータを取得して分析できるようになります。

ただし、この実装は厳格に読み取り専用です。 入札の変更やキャンペーンの停止はできません。本記事では、Google広告MCPで何ができて何ができないのかを、公式ドキュメントに沿って整理します。

記事のポイント

  • Google広告MCPは Google 公式のオープンソース実装
  • 提供されるツールは3つだけ(顧客一覧 / GAQL実行 / メタデータ取得)
  • 厳格に読み取り専用。入札変更・キャンペーン停止・アセット作成はできない
  • 必要なのは22文字の開発者トークン・プロジェクトID・OAuth認証情報
  • ローカル実行とCloud Runへのデプロイの両方に対応

目次

  • Google広告MCPとは
  • 提供される3つのツール
  • 読み取り専用という制約の意味
  • 必要な前提と準備
  • ホスト形態(ローカル / Cloud Run)
  • 実務での使い方
  • 数字を信用する前に確認すべきこと
  • 広告の数字が悪いとき、原因はどこにあるか
  • よくある質問
  • まとめ

Google広告MCPとは

Google広告MCPとは、Google が公式に提供する Google Ads API 向けの MCP サーバーです。GitHub の googleads/google-ads-mcp でオープンソースとして公開されています(出典: Google Ads API 公式ドキュメント(MCP server))。

MCP(Model Context Protocol)は、AIアプリケーションと外部システムをつなぐオープンな標準規格です。この仕組みによって、ChatGPTやClaude、Geminiといった対応クライアントから Google広告のデータを取得できるようになります。

MCPそのものの仕組みは「MCPとは?マーケティング業務での活用方法と2026年最新仕様」で解説しています。

対応クライアントはMCP対応ホスト全般で、公式は具体例として Gemini などのクライアントを想定しています。Gemini CLI での設定手順は「Gemini CLIでMCPを設定する方法」で解説しています。

提供される3つのツール

公開されているツールは3つです。

ツール内容
list_accessible_customersアクセス可能な Google Ads 顧客IDとアカウント名のリストを返す
searchGAQL(Google Ads Query Language)リクエストを実行し、リソースのメトリクス・予算・ステータスを取得する
get_resource_metadataGoogle Ads API のリソースタイプのメタデータを取得する

3つのうち、実務で使うのはほぼ search です。GAQL でクエリを組んで、必要な指標を取ってきます。

list_accessible_customers は「どのアカウントを見に行けるか」の確認、get_resource_metadata は「どのフィールドが存在するか」の確認に使います。AIがGAQLを組み立てる際、この2つを先に呼んでから search を投げる、という流れになります。

つまり Google広告MCPは「AIがGAQLを書いて実行できるようにする仕組み」 と理解すると実像に近くなります。

読み取り専用という制約の意味

公式ドキュメントは明確に述べています。

This implementation is strictly read-only. It cannot modify bids, pause campaigns, or create new assets.

入札の変更・キャンペーンの停止・新規アセットの作成はできません。

これは制限ではなく設計上の判断です。AIが誤って予算配分を変えてしまうリスクを、そもそも技術的に排除しているということです。

実務上どう影響するか

期待していたこと可否
媒体別・キャンペーン別のCPAを取得して比較する✅ できる
悪化しているキャンペーンをAIに特定させる✅ できる
GAQLを書けなくてもレポートを取れる✅ できる
CPAが高いキャンペーンをAIに止めさせる❌ できない
AIに入札単価を自動調整させる❌ できない
広告文やアセットをAIに作らせて入稿する❌ できない

「分析と示唆の抽出まで」が現実的な範囲です。 実行はこれまでどおり管理画面で行うことになります。

「AIに広告運用を任せる」という期待でMCPを検討している場合、この時点では運用の自動化ではなく、レポーティングと分析の高速化が得られるものだと捉えてください。

必要な前提と準備

公式が挙げている必要事項は次の3つです。

項目内容
開発者トークン22文字。Google Ads API の利用申請で取得する
プロジェクトIDGoogle Cloud プロジェクトのID
OAuth認証情報またはサービスアカウント認証方式に応じて用意する

ここが実務上の最大のハードルです。 Google Ads API の開発者トークンは申請と審査が必要で、マーケティング担当者が単独で当日中に用意できるものではありません。

開発者トークンを持っていない組織では、まずその取得から始まります。 すでに Google Ads API を使ったレポート基盤がある会社なら、既存のトークンを流用できるケースがあります。

ホスト形態(ローカル / Cloud Run)

公式は2つの形態に対応しています。

ローカル実行

pipx 経由でローカルに導入して実行する形です。個人が自分のPCで試す場合はこちらです。

Cloud Run / Google Cloud へのデプロイ

Google Cloud Run または Google Cloud 上にビルド・デプロイできます。チームで共有して使う場合はこちらになります。

注意: Google が「ホスト済みのエンドポイント」を公開しているわけではありません。URLを登録するだけで使えるSaaS型のMCPサーバーとは性質が違います。 どちらかの形で自分たちが動かす必要があります。

この点が、Notion MCP のような「提供元がホストしているリモートMCPサーバー」との大きな違いです。

実務での使い方

接続が終わったら、AIツールから次のように依頼します。

例1: 悪化しているキャンペーンを特定する

先月と当月のキャンペーン別のCPAとコンバージョン数を取得して、CPAの悪化幅が大きい順に5件挙げてください。実行したGAQLクエリも表示してください。

例2: 予算消化とパフォーマンスの突き合わせ

予算の消化率が90%を超えているキャンペーンのうち、CVRが平均を下回っているものを一覧にしてください。

例3: アカウント構成の棚卸し

アクセス可能なアカウントを一覧にして、それぞれの当月のコンバージョン数を並べてください。

共通して重要なのは、GAQLクエリを必ず出力させることです。 理由は次の項で述べます。

数字を信用する前に確認すべきこと

AIが返した数字をそのまま資料に載せる前に、次の3点を確認してください。

1. GAQLクエリの集計期間

「先月」の解釈がずれることがあります。実行されたクエリの segments.date の条件を必ず目視してください。

2. 指標の定義

Google広告の「コンバージョン」は計測設定に依存します。全コンバージョンアクションの合計なのか、主要コンバージョンのみなのかで数字が変わります。AIはこの区別を明示的に指示されなければ気にしません。

3. 丸めと欠損

AIが要約する過程で桁を丸めたり、データが無い行を黙って飛ばしたりすることがあります。件数が想定と合っているかを確認してください。

MCPは取得を速くするが、正しさは保証しない。 これはGoogle広告MCPに限らず、MCP全般に当てはまる注意点です。

広告の数字が悪いとき、原因はどこにあるか

CPAが悪化したとき、原因が広告側にあるとは限りません。同じ広告で同じキーワードなら、悪化の原因は着地先のLPにあることが多くあります。

Google広告MCPで分かるのは「どのキャンペーンが悪いか」までです。「なぜ悪いか」は、LP上のどこで離脱しているかを見ないと分かりません。

Dejamは、広告の数字とLPの効果を同じ環境で見るためのCVR改善ツールです。

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クリック・熟読・滞在・離脱の5種類で、LP上のどこで離脱しているかを可視化します。CPAが悪化したキャンペーンの着地先を確認する工程を担います。

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ABテスト

仮説をデザイン変更・リダイレクト・ポップアップの3種類のテストで検証します。広告を止めずにLP側で改善を試せます。

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よくある質問

Q. Google広告に公式のMCPはありますか?

A. あります。Google が googleads/google-ads-mcp でオープンソースとして公開しています。ただしホスト済みのエンドポイントは提供されておらず、ローカル実行またはCloud Runへのデプロイが必要です。

Q. Google広告MCPで入札調整はできますか?

A. できません。公式ドキュメントは「strictly read-only」と明記しており、入札の変更・キャンペーンの停止・新規アセットの作成はできません。分析と示唆の抽出までが対象範囲です。

Q. Google広告MCPを使うのに何が必要ですか?

A. 22文字の開発者トークン、Google Cloud のプロジェクトID、OAuth認証情報またはサービスアカウントが必要です。開発者トークンは Google Ads API の利用申請で取得するため、事前準備に時間がかかります。

Q. どのAIツールから使えますか?

A. MCP対応ホスト全般から使えます。公式は具体例として Gemini などのクライアントを想定しています。ChatGPT や Claude からも接続可能です。

Q. GAQLを書けなくても使えますか?

A. 使えます。自然言語で依頼するとAIがGAQLを組み立てて search ツールで実行します。ただし集計期間や指標の定義がずれることがあるため、実行されたクエリを出力させて確認する運用にしてください。

まとめ

Google広告MCPは Google 公式のオープンソース実装で、要点は次の3つです。

  • 提供されるツールは3つlist_accessible_customers / search / get_resource_metadata)。実質の中心は GAQL を実行する search
  • 厳格に読み取り専用。入札変更・キャンペーン停止・アセット作成はできない。得られるのは運用の自動化ではなくレポーティングと分析の高速化
  • ホスト済みエンドポイントは無い。ローカル実行かCloud Runへのデプロイが必要で、22文字の開発者トークンの取得が前提

そして、MCPで分かるのは「どのキャンペーンが悪いか」までです。 なぜ悪いのかは着地先のLPを見る工程になります。

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この記事の監修者

平井 翔吏

平井 翔吏

株式会社LeanGo 代表取締役CEO / Dejamプロダクトオーナー

CVRを改善するノウハウを体系化するプロフェッショナル。

株式会社リクルートホールディングスに新卒入社、ゼクシィのUXデザインを担当。累計250件以上の施策を実施しCVR改善を140%達成。タグ検索の開発やゼクシィ花嫁割のリブランディングなどのプロジェクトオーナーとして事業を推進した。

株式会社LeanGoを設立。CVR改善ツールDejamのプロダクトオーナー。運用型LPOやセグメントCVRなど独自のメソッドを構築、PDCAハンドスピナーをはじめとするプロモーションも実施している。日本最高峰のダイレクトマーケティングカンファレンス「ダイレクトアジェンダ2025」「ダイレクトアジェンダ2026」のAgenda awardにて2連覇。

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