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【2026年版】ウェブアクセシビリティ対応は義務?2024年改正障害者差別解消法の影響と対策

「ウェブアクセシビリティ対応は義務になったの?」「うちの会社も対応しなければいけない?」——2024年4月の障害者差別解消法改正施行以降、こうした疑問を持つWeb担当者・マーケターが増えています。

結論から言えば、改正法により民間事業者にも合理的配慮の提供義務が生じており、ウェブサイトもその対象に含まれます。ただし「義務化された」といっても、何をどこまで対応しなければならないのか、罰則はどうなっているのかは、多くの方にとって不明瞭なままです。

本記事では、2024年改正障害者差別解消法の内容・民間事業者への影響・ウェブサイトで求められる合理的配慮の具体例・対応しない場合のリスク・現実的な対応ロードマップまでを実務担当者向けに解説します。

この記事でわかること

  • 2024年改正法でウェブに何が変わったか
  • 民間事業者への義務の内容
  • ウェブサイトで求められる「合理的配慮」の具体例
  • 対応しない場合のリスク
  • 優先順位をつけた現実的な対応ロードマップ

目次

  1. 2024年改正障害者差別解消法でウェブに何が変わったか
  2. 民間事業者への義務化の内容(合理的配慮提供義務)
  3. ウェブサイトで求められる「合理的配慮」の具体例
  4. 対応しない場合のリスク
  5. アクセシビリティ対応の優先順位と実施ロードマップ
  6. DejamのウェブアクセシビリティチェックでLP対応状況を確認
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ
  9. CVR改善ならDejam!

2024年改正障害者差別解消法でウェブに何が変わったか

改正の背景

障害者差別解消法は2016年に施行され、障害を理由とした不当な差別的取り扱いの禁止と、合理的配慮の提供を事業者に求める法律です。施行当初、国・自治体には合理的配慮の「義務」が課せられていましたが、民間事業者への合理的配慮提供は「努力義務」にとどまっていました

2021年の法改正(2024年4月施行)により、この点が大きく変わりました。

民間事業者にも「義務化」

2024年4月1日の施行により、民間事業者にも合理的配慮の提供が義務化されました。これは業種・規模を問わず、すべての民間事業者が対象となります。

ウェブサイトについては明示的な規定はありませんが、デジタル庁・内閣府の指針では「ウェブサービスにおける情報提供のバリアフリー化」も合理的配慮の一形態として位置づけられており、対応が期待されています。


民間事業者への義務化の内容(合理的配慮提供義務)

「合理的配慮」とは

合理的配慮とは、障害のある人から社会的障壁(障害となる環境・制度・慣行)の除去を求められた場合に、その実施が過重な負担にならない範囲で必要かつ合理的な対応を行うことです。

重要なポイントは「過重な負担にならない範囲で」という条件です。これは事業者の規模・財政状況・技術的実現可能性などを考慮した上での対応を求めるものであり、すべての企業に同一の対応を義務づけるものではありません。

義務の対象範囲

合理的配慮の義務化は、個別の申し出があった場合の対応が主な対象です。障害のある顧客・ユーザーから「ウェブサイトがスクリーンリーダーで使えない」「動画に字幕がなくて内容がわからない」といった申し出があった場合、事業者は対応を検討する義務が生じます。

一方で、事前の「環境整備(事前的改善措置)」については義務ではなく「努力義務」とされています。ただし、事前整備を行うことでユーザーからの個別申し出を減らせるため、結果的に対応コストを下げることになります。


ウェブサイトで求められる「合理的配慮」の具体例

ウェブサイト・LPにおける合理的配慮の具体例を紹介します。

視覚障害者への対応

  • スクリーンリーダー対応: 画像のalt属性設定・見出しの適切な構造化・フォームのラベル関連付け
  • 色だけで情報を伝えない: エラー表示は色+テキスト+アイコンで伝える
  • テキストの拡大: ブラウザのフォントサイズ変更や200%拡大時に表示が崩れないこと

聴覚障害者への対応

  • 動画への字幕提供: 音声情報を含む動画コンテンツへの字幕・キャプションの追加
  • 音声のみのコンテンツへのテキスト提供: ポッドキャストや音声ガイドの文字起こし

運動障害者への対応

  • キーボードのみでの完全操作: すべての機能をマウスなしで操作できること
  • フォーカスリングの表示: 現在操作中の要素が視覚的にわかること
  • 十分なタッチターゲットサイズ: ボタン・リンクのサイズが小さすぎないこと

認知・学習障害者への対応

  • シンプルな言語: 専門用語の多用を避け、わかりやすい日本語を使う
  • エラーメッセージの明確化: 何が問題で、どう修正すれば良いかを具体的に説明する
  • 一貫したナビゲーション: ページ間でナビゲーションの構造・位置が一貫していること

対応しない場合のリスク

行政指導のリスク

障害者差別解消法の違反に対しては、国の機関が報告を求めたり、助言・指導・勧告を行うことができます。法令違反が認定された場合の報告徴収・指導・勧告は、事業者の評判に影響する可能性があります。

なお、罰則規定は現時点では設けられていませんが、行政指導に従わない場合は公表されるリスクがあります。

レピュテーション(信用)リスク

SNS・メディアを通じて「アクセシビリティ未対応」が拡散されるリスクがあります。特にユーザー向けサービスを提供する企業や、多様性・インクルージョンを掲げる企業にとっては、ブランドイメージへの影響が大きくなります。

市場機会の損失

視覚障害者・高齢者・一時的な使用制限がある人を含むユーザー層へのリーチを損なうことで、本来取り込めたはずのコンバージョン機会を失います。日本国内の障害者手帳取得者だけで約560万人、高齢者人口は3,600万人超に上ります。

訴訟リスク(将来的)

欧米では既にアクセシビリティ未対応を理由とした訴訟が多数起きています。日本でも同様の動きが今後広がる可能性があり、今のうちに対応を進めておくことがリスクヘッジになります。


アクセシビリティ対応の優先順位と実施ロードマップ

すべてのアクセシビリティ要件を一度に対応するのは現実的ではありません。影響範囲・対応コスト・緊急度を考慮した優先順位付けが重要です。

フェーズ1:即時対応(0〜1ヶ月)

コストが低く、影響範囲が大きい項目から着手します。

  • 画像のalt属性設定・修正
  • コントラスト比の確認・修正(主要ページのテキスト色)
  • フォームのラベル関連付け確認
  • キーボード操作の基本確認

フェーズ2:短期対応(1〜3ヶ月)

フェーズ1で把握した課題の全面的な改修と、次の優先事項への対応を行います。

  • フォーカスリングの視覚的表示
  • エラーメッセージの改善
  • 見出し構造の適正化(H1/H2/H3の論理的な階層)
  • 動画コンテンツへの字幕追加

フェーズ3:中期対応(3〜6ヶ月)

組織的な対応体制の整備と、より高度なアクセシビリティ要件への対応を進めます。

  • WCAG 2.1/2.2 レベルAA準拠の全体確認
  • スクリーンリーダー(NVDA・VoiceOver等)での動作検証
  • アクセシビリティ対応ポリシーの策定・公表
  • 開発・デザインプロセスへのアクセシビリティチェックの組み込み

DejamのウェブアクセシビリティチェックでLP対応状況を確認

アクセシビリティ対応を進める第一歩として、現状の対応状況を把握することが重要です。Dejamの**ウェブアクセシビリティ機能**を使えば、LPのアクセシビリティ課題を自動検出し、改善優先度と対処方法を明確に提示します。

「何から手をつければわからない」という状態から、「優先度の高い課題から順番に対応する」という具体的なアクション計画を立てるための情報が得られます。LP担当者・マーケターが自力でアクセシビリティ状況を把握できるため、エンジニアへの依頼コストも削減できます。


よくある質問(FAQ)

Q. 中小企業でもアクセシビリティ対応は義務ですか?

改正障害者差別解消法は事業規模による除外を設けていないため、中小企業にも適用されます。ただし「合理的配慮」は「過重な負担とならない範囲で」という条件があるため、大企業と同じレベルの対応が求められるわけではありません。まずは影響が大きくコストが低い項目(alt属性・コントラスト比など)から着手することが現実的です。

Q. アクセシビリティ対応をしていないと罰則はありますか?

現行の障害者差別解消法では、違反に対する罰則規定は設けられていません。ただし、行政指導・助言・勧告・報告徴収の対象となる可能性はあります。また、法令違反の公表や社会的評価の低下というリスクも考慮が必要です。

Q. WCAGのどのレベルに対応すれば義務を果たしたことになりますか?

法律上は「WCAG〇〇レベル以上」という明示的な基準は定められていません。ただしデジタル庁の指針や政府・自治体の調達基準ではWCAG 2.1/JIS X 8341-3のレベルAAが参照されており、民間企業でもこのレベルを目標とするのが業界慣習となっています。


まとめ

2024年4月施行の改正障害者差別解消法により、民間事業者への合理的配慮の提供が義務化されました。ウェブサイトもその対象に含まれており、スクリーンリーダー対応・コントラスト改善・動画字幕など、多様なユーザーが利用できる環境の整備が求められています。

「過重な負担とならない範囲で」という条件があるため、自社の規模・リソースを踏まえた優先順位付けが重要です。フェーズを分けたロードマップを策定し、まずは即時対応できる項目から着手することで、法的リスクの低減とユーザー体験の向上を同時に実現しましょう。


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この記事の監修者

平井 翔吏

平井 翔吏

株式会社LeanGo 代表取締役CEO / Dejamプロダクトオーナー

CVRを改善するノウハウを体系化するプロフェッショナル。

株式会社リクルートホールディングスに新卒入社、ゼクシィのUXデザインを担当。累計250件以上の施策を実施しCVR改善を140%達成。タグ検索の開発やゼクシィ花嫁割のリブランディングなどのプロジェクトオーナーとして事業を推進した。

株式会社LeanGoを設立。CVR改善ツールDejamのプロダクトオーナー。運用型LPOやセグメントCVRなど独自のメソッドを構築、PDCAハンドスピナーをはじめとするプロモーションも実施している。日本最高峰のダイレクトマーケティングカンファレンス「ダイレクトアジェンダ2025」「ダイレクトアジェンダ2026」のAgenda awardにて2連覇。

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