ecコンシェル(ec-CONCIER)は、株式会社クロスリスティングが提供するAI搭載のWeb接客ツールです。永年無料のフリープランがあり、費用をかけずに接客配信を試せる点が最大の特徴で、導入社数は6,500社以上とされています。
Web接客ツールは「効果があるか分からないまま月額を払い続ける」ことになりがちです。ecコンシェルは無料プランから始められるため、まず自社のサイトで接客が効くかを確かめてから投資判断ができます。
本記事では、ecコンシェルの機能・料金・向き不向きを整理し、CVR改善ツールDejamとの詳細な機能比較を通じて、自社の課題に合ったツール選定の参考にしていただけるよう解説します。
注記: 本記事は2021年公開の記事を2026年9月8日に全面更新しました。**2026年4月1日をもって、運営会社が株式会社NTTドコモから子会社の株式会社クロスリスティングへ変更されています。**サービス内容や料金に変更はないと案内されています。
記事のポイント
- 永年無料のフリープランで使える範囲(1サイト・月100回配信)
- スタンダード9,800円/エンタープライズ48,000円〜の違い
- AIが複数施策を自動A/Bテストして最適化する仕組み
- Dejamとの接客とページ改善というアプローチの違い
- Flipdeskやsincloとの強みと使い分けの基準
目次
- ecコンシェルとは
- ecコンシェルが提供する主要機能
- ecコンシェルの料金体系
- ecコンシェルを選ぶのが推奨されるケース
- ecコンシェルとDejamの徹底比較
- 主要な競合ツールとの比較
- よくある質問
- まとめ|ecコンシェルの主要機能とおすすめの方
ecコンシェルとは
ecコンシェルは、お客様に合わせて最適なバナーを表示し、AIが接客効果を自動最適化するWeb接客ツールです。「だれに」「どこで」「いつ」「なにを」の4つを設定するだけでキャンペーンを配信できる、シンプルなUIを特徴としています。
導入社数は6,500社以上とされており、ECサイトを中心に幅広く利用されています。
運営会社の変更
**2026年4月1日をもって、運営会社が株式会社NTTドコモから子会社の株式会社クロスリスティングへ変更されました。**公式のお知らせでは「本件譲渡および利用規約等の改定にかかわらず、お客さまに提供中のサービス内容や料金等に特段の変更はなく、引き続き、ご登録いただいている情報にてecコンシェルをご利用いただけます」と案内されています。
サービス自体は継続しており、終了ではありません。
ecコンシェルの主な特徴
- 永年無料のフリープラン: 1サイト・1キャンペーン・月100回の接客配信まで無料
- AIによる自動最適化: 複数の施策を自動でA/Bテストし、効果の高いものに寄せる
- 簡単なUI: 「だれに」「どこで」「いつ」「なにを」を設定するだけ
- ユーザーフロー: ユーザー行動(AIDMA)を可視化するダッシュボード(フル機能はエンタープライズプラン)
- サポート体制: 専門のサポートメンバーがメールで対応。タグ設置などの技術的な質問にも回答
- コンサルティング: サイト分析・シナリオ提供・レポーティングの支援メニューあり
ecコンシェルが提供する主要機能
キャンペーン設定(接客配信)
**ecコンシェルの基本機能です。**管理画面で「だれに」「どこで」「いつ」「なにを」を設定するだけで、狙ったセグメントに最適なタイミングでバナーを表示できます。
公式サイトでは、目的別に次のような活用例が紹介されています。
| 目的 | 施策例 |
|---|---|
| 購入単価を上げたい | ポイント施策の訴求、送料無料キャンペーンの告知 |
| 離脱を防止したい | 回遊中のユーザーへの声かけ、申込フォームでの特典案内 |
| CV率を改善したい | A/Bテストの実施、キャンペーン終了の告知、広告経由訪問者への申込促進 |
| 新規顧客を取り込みたい | 初回訪問者へのサイトポリシー案内、プレゼントキャンペーンの告知 |
| 会員数を増やしたい | メルマガ会員の獲得、LINE公式アカウントへの登録促進 |
| リピート客を増やしたい | 初回購入後の再訪問者へのクーポン発行 |
AIによる自動A/Bテスト
**ecコンシェルの差別化ポイントです。**人工知能(AI)技術を搭載し、複数の施策を自動でA/Bテストします。グラフィカルなレポートで結果がすぐに分かるため、高速でPDCAを回せます。
Web接客ツールでは「どのバナーが効くか」を人手で試行錯誤することが多くありますが、**ecコンシェルはこの試行錯誤を自動化します。**施策を複数用意しておけば、効果の高いものに自動で寄っていく仕組みです。
ユーザーフロー(AIDMAダッシュボード)
ユーザー行動(AIDMA)が見えるダッシュボードで、サイトのゴールに合わせてWeb接客による顧客のフローを可視化します。
フル機能はエンタープライズプランでの提供です。フリープラン・スタンダードプランでは利用できる範囲が限られる点に注意してください。
サポートとコンサルティング
ecコンシェル専門のサポートメンバーが、簡単な質問からタグ設置などの技術的な内容までメールで対応します。
さらに効果を高めたい場合は、サイト分析・シナリオ提供・レポーティングを含むコンサルティングを依頼できます。有料の運用サポートオプション(月次レポート、キャンペーン設定支援、ミーティング)も用意されています。
ecコンシェルの料金体系
ecコンシェルは3つのプランで構成されています。
| プラン | 月額 | 主な内容 |
|---|---|---|
| フリープラン | 0円 | 1サイト、1キャンペーン、月100回の接客配信、レポートCSVダウンロード |
| スタンダードプラン | 9,800円 | 2サイト、サイトあたり2キャンペーン、月10,000回の接客配信 |
| エンタープライズプラン | 48,000円〜 | サイト数・キャンペーン数・接客配信数が無制限、ユーザーフロー分析 |
追加オプションとして、運用サポートオプション(月次レポート、キャンペーン設定支援、ミーティング)とCSVインポート機能が提供されています。
課金の基準は「接客配信回数」
**ecコンシェルの料金はPV数ではなく接客配信回数が基準です。**フリープランの月100回という上限は、100回バナーを表示したら止まるという意味です。
**PVが多くても、接客を出す条件を絞れば配信回数は抑えられます。**逆に、全訪問者に無条件でバナーを出す設計にすると、すぐに上限に達します。配信条件の設計が費用に直結する構造です。
出典:料金プラン|ecコンシェル 参照:https://ec-concier.com/pricing/
ecコンシェルを選ぶのが推奨されるケース
ecコンシェルが向いているケース
- まず無料でWeb接客を試したい: 永年無料のフリープランがある
- 月1万円以下で始めたい: スタンダードプランが月額9,800円
- バナーの効果検証を自動化したい: AIが複数施策を自動A/Bテストする
- 接客を出す対象を絞れる: 配信回数課金のため、条件を絞れば費用を抑えられる
- サポートを受けながら進めたい: メールサポートとコンサルティングメニューがある
- 段階的に規模を広げたい: フリー → スタンダード → エンタープライズと移行できる
ecコンシェルが向かないケース
- 全訪問者に接客を出したい: 接客配信回数の上限に達しやすく、上位プランが必要になります
- 多数のサイトを運用したい: フリーは1サイト、スタンダードは2サイト。3サイト以上はエンタープライズです
- キャンペーンを多数走らせたい: スタンダードはサイトあたり2キャンペーンまで
- ユーザーフロー分析を使いたい: フル機能はエンタープライズプランのみ
- ページ自体を分析・改善したい: ヒートマップやページのABテスト機能は公式サイトに記載がありません
ecコンシェルとDejamの徹底比較
ecコンシェルとDejamは、Flipdeskと同様に「接客を足す」か「ページを直す」かという違いがあります。ただしecコンシェルはAIによる自動A/Bテストを持つため、検証の観点では両者に共通点があります。
機能比較表
| 機能・観点 | ecコンシェル | Dejam |
|---|---|---|
| 無料プラン | ✅ 永年無料のフリープラン(1サイト・月100回配信) | ❌ 無料プランなし(無料トライアルあり) |
| ポップアップ・バナー接客 | ✅ 「だれに・どこで・いつ・なにを」で設定 | ✅ 離脱防止・再訪問時のポップアップをノーコードで設置 |
| ABテスト | ✅ AIが複数施策を自動でA/Bテスト | ✅ デザイン変更テスト・リダイレクトテスト・ポップアップテスト |
| ABテストの対象 | 🔶 接客クリエイティブ(バナー) | ✅ ページ本体・リダイレクト先・ポップアップ |
| ヒートマップ分析 | 公式サイトに記載なし | ✅ クリック・クリックイベント・熟読・滞在・離脱の5種類 |
| CVR寄与度の自動解析 | 公式サイトに記載なし | ✅ どのコンテンツがCVRに寄与しているかを自動解析 |
| ユーザー行動の可視化 | ✅ ユーザーフロー(AIDMA。フル機能はエンタープライズ) | ✅ 流入経路パラメータの自動集計・セグメント別分析 |
| LP制作 | 公式サイトに記載なし | ✅ ノーコード/コードエディター切替 |
| フォーム・EFO | 公式サイトに記載なし | ✅ お問い合わせフォーム・アンケートLPをノーコードで制作 |
| チャットボット | 公式サイトに記載なし | ❌ 提供していない |
| サイト数の上限 | 🔶 フリー1/スタンダード2/エンタープライズ無制限 | ✅ ドメインは300件まで無料で登録可能 |
| コンサルティング | ✅ サイト分析・シナリオ提供・レポーティング | ✅ コンサルティング(ツールの利用量に応じて変動) |
| 課金の基準 | 接客配信回数 | PV数 |
| 料金モデル | フリー 0円/スタンダード 月額9,800円/エンタープライズ 月額48,000円〜 | オプティマイズプラン月額3万円〜、CMSプラン月額5万円〜、オールインワンプラン月額12万円〜 |
| セキュリティ認証 | 公式サイトに記載なし | ✅ ISMS認証取得(ISO/IEC 27001:2022)。2段階認証対応 |
※比較表の内容は2026年9月8日時点で各社公式サイトを確認して作成しています。最新の仕様・料金は各社公式サイトをご確認ください。
参照:ecコンシェル 料金プラン / Dejam 料金プラン
ABテストの「対象」が違う
両ツールともABテストを持ちますが、何をテストするかが違います。
**ecコンシェルがテストするのは接客クリエイティブ(バナー)です。**どのバナーを出すと効果が高いかをAIが自動で判定します。ページ本体は変わりません。
**Dejamがテストするのはページ本体・リダイレクト先・ポップアップの3種類です。**ページの見出しや構成そのものを書き換えて比較できます。
**「バナーの文言を最適化する」のと「ページの構成を変える」のでは、改善の上限が違います。**バナーの最適化で得られる改善幅には限界があり、そもそもページの内容が伝わっていない場合は根本的な解決になりません。
費用の基準が違う
ecコンシェルは接客配信回数、DejamはPV数が課金基準です。
これは設計思想の違いでもあります。ecコンシェルは「接客を出した回数」に対して課金するため、**出す対象を絞れば費用を抑えられます。**一方Dejamは、接客だけでなくサイト全体の分析を行うためPV課金です。
**接客だけが目的で対象を絞れるなら、ecコンシェルのほうが圧倒的に安く始められます。**フリープランなら0円、スタンダードでも月額9,800円です。
無料で始められる価値
ecコンシェルのフリープランは永年無料です。1サイト・1キャンペーン・月100回という制限はありますが、「接客が自社のサイトで効くか」を確かめるには十分な場合があります。
Web接客ツールの導入で最も避けたいのは、効果が分からないまま月額を払い続けることです。まず無料で検証してから投資判断をするという進め方ができる点は、実務上の大きな利点です。
どちらを選ぶべきか
ecコンシェルが向いているケース:
- まず無料でWeb接客の効果を確かめたい
- 月1万円以下の予算で始めたい
- バナーの効果検証をAIに任せたい
- 接客を出す対象を絞り込める
- サポートを受けながら段階的に進めたい
Dejamが向いているケース:
- ページのどこで離脱しているかをヒートマップで可視化したい
- ページの構成自体をABテストで検証したい
- ポップアップだけでなくLP制作・フォームまで行いたい
- 多数のドメインを扱いたい(300件まで無料で登録可能)
- ISMS認証取得のセキュリティ基準を求める
段階的に進めるなら: まずecコンシェルのフリープランで接客が効くかを確かめ、接客だけでは頭打ちだと分かった段階でページ改善のツールに移るという順序であれば、無駄な投資を避けられます。接客で伸びるならスタンダードプランへ、ページ自体に原因があるならヒートマップとABテストを持つツールへ、と判断できます。
主要な競合ツールとの比較
料金・仕様は2026年9月8日に各社公式サイトを確認して作成しています。
| ツール | 提供会社 | 料金 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| ecコンシェル | 株式会社クロスリスティング | フリー 0円/スタンダード 月額9,800円/エンタープライズ 月額48,000円〜 | 無料プランあり。AIが自動A/Bテスト |
| Flipdesk | 株式会社マテリアルデジタル | 初期50,000円+月額50,000円(税抜、80万PVまで) | 条件別の出し分けに特化。ユーザー数・シナリオ数無制限 |
| sinclo | 株式会社エフ・コード | コスト重視 月額10,000円〜/成果重視 月額50,000円〜 | チャットボット+有人チャットのハイブリッド |
| Dejam | 株式会社LeanGo | オプティマイズプラン月額3万円〜(PV従量課金) | ヒートマップ・ABテスト・ポップアップ・LP制作のオールインワン |
Flipdeskとの比較
Flipdeskは初期50,000円+月額50,000円(税抜)で、80万PVまで定額という設計です。ユーザー数とシナリオ作成数が無制限のため、規模が大きくシナリオを多数運用する場合に有利です。
一方ecコンシェルは無料から始められ、スタンダードでも月額9,800円です。ただしスタンダードは2サイト・サイトあたり2キャンペーン・月10,000回配信という上限があります。
小さく始めるならecコンシェル、規模が大きく施策数が多いならFlipdeskという基準になります。
sincloとの比較
sincloは、チャットボットと有人チャットを組み合わせたWeb接客ツールです。対話によって疑問を解消するアプローチで、ブラウザ同期やドキュメント共有といった機能を持ちます。
バナーやクーポンの出し分けが目的ならecコンシェル、対話で解決したいならsincloという使い分けです。
Web接客ツール共通の注意点
ecコンシェル・Flipdesk・sincloのいずれも、ヒートマップとページ本体のABテストは持っていません。
Web接客ツールは「既存のページの上に接客を重ねる」ツールです。ページ自体の内容が伝わっていない場合、接客を足しても改善の上限は低くなります。
接客施策で効果が頭打ちになったと感じたら、ページのどこで離脱しているかを可視化する分析ツールに移るのが次のステップです。
よくある質問
Q. ecコンシェルの運営会社が変わったと聞きました。サービスは続きますか?
A. 続きます。**2026年4月1日に株式会社NTTドコモから子会社の株式会社クロスリスティングへ運営が移管されました。**公式のお知らせでは、サービス内容や料金に特段の変更はなく、登録済みの情報でそのまま利用できると案内されています。
Q. フリープランでどこまで使えますか?
A. 1サイト・1キャンペーン・月100回の接客配信まで、永年無料で使えます。レポートのCSVダウンロードも含まれます。
Q. 料金はPV数で決まりますか?
A. いいえ。接客配信回数が基準です。PVが多くても、接客を出す条件を絞れば配信回数は抑えられます。逆に全訪問者に無条件でバナーを出すと上限に達しやすくなるため、配信条件の設計が費用に直結します。
Q. AIは何をしてくれますか?
A. 複数の施策を自動でA/Bテストし、効果の高いものに寄せていきます。グラフィカルなレポートで結果を確認できるため、人手での試行錯誤を減らせます。テスト対象は接客クリエイティブ(バナー)で、ページ本体は対象外です。
Q. ユーザーフロー分析はどのプランで使えますか?
A. **フル機能はエンタープライズプラン(月額48,000円〜)での提供です。**フリー・スタンダードでは利用できる範囲が限られます。
まとめ|ecコンシェルの主要機能とおすすめの方
ecコンシェルは、株式会社クロスリスティングが提供するAI搭載のWeb接客ツールです。永年無料のフリープランがあり、導入社数は6,500社以上とされています。AIが複数の施策を自動でA/Bテストして最適化する点が特徴です。
- 主要機能: キャンペーン設定(接客配信)・AIによる自動A/Bテスト・ユーザーフロー(AIDMA)・サポート/コンサルティング
- 料金: フリー 0円(1サイト・月100回配信)/スタンダード 月額9,800円/エンタープライズ 月額48,000円〜。課金基準は接客配信回数
- 最適なユーザー像: まず無料でWeb接客を試したい担当者、月1万円以下で始めたい中小サイト、接客対象を絞り込めるサイト
- 向かないケース: 全訪問者に接客を出したい、多数のサイトやキャンペーンを運用したい、ページ自体の分析・改善が必要
ecコンシェルの公式サイトにヒートマップとページ本体のABテストの記載はありません。接客だけでは効果が頭打ちになった段階で、「ページのどこで離脱しているか」を可視化して構成から直したい場合は、国産のCVR改善ツールDejamが有力な選択肢です。ヒートマップ5種類・ABテスト・ポップアップ・LP制作を備え、オプティマイズプランは月額3万円〜(PV数に応じた従量課金)です。**ただしDejamに無料プランはありません。**まず費用をかけずに接客を試す段階であれば、ecコンシェルのフリープランから始めるほうが合理的です。


