VWO(Visual Website Optimizer/ブイダブリューオー)は、ABテストを中心にWebサイトの改善を行う海外製のプラットフォームです。2026年1月にAB Tastyとの統合が発表され、現在はWingify(ウィンギファイ)のブランドで提供されています。
本記事では、VWOのABテスト機能・料金を2026年9月16日時点の公式サイトをもとに整理し、Dejamとの違いを解説します。
注記: 本記事は2023年公開の記事を2026年9月16日に更新しました。旧版にあった次の記述は、現在の公式サイトでは確認できないため削除・訂正しました。
- 無料プラン「Testing Starter Plan」(月間5万人まで)、有料「Pro Plan 月額5万円〜」→ 現在はGrowth/Pro/Enterpriseの3段階で金額は非公開の個別見積もり。無料プランは確認できず、30日間の無料トライアルがある
- AB Tastyを「中小企業向け」とした比較表 → AB TastyはVWOと統合され、同じ会社の製品になった
- 日本の代理店に関する記述 → 現在の公式サイトで確認できなかったため削除
- AIアシスタント「VWO Copilot」→ 現在の公式サイトでは、全製品に共通するAI「Wingz」として案内されている
記事のポイント
- VWOは2026年1月20日にAB Tastyとの統合を発表し、現在はWingifyブランドで提供
- テストはA/B・多変量・スプリットURL・複数ページの4種類
- ヒートマップ・セッション録画・フォーム分析・アンケートも同じプラットフォームで使える
- 料金は金額非公開の個別見積もり(Growth/Pro/Enterprise)。30日間の無料トライアル(クレジットカード不要)がある
- Dejamとの違いは「多変量テストやセッション録画を持つ海外製の総合プラットフォーム」か「LP制作とABテストをまとめた国産ツール」か
目次
- VWOとは
- VWOとAB Tastyの統合(Wingify)
- VWOのABテスト機能
- ABテスト以外の機能
- VWOの料金と無料トライアル
- VWOでABテストを実施する流れ
- VWOとDejamの比較
- よくある質問
- まとめ
VWOとは
VWO(Visual Website Optimizer)は、ABテストをはじめとするWebサイトの改善施策を実施するためのプラットフォームです。コードを書かずにビジュアルエディターでテストパターンを作成できることから、マーケティング担当者でも使いやすいABテストツールとして知られてきました。
現在はABテストに加え、パーソナライズ、ヒートマップやセッション録画による行動分析、機能のリリース管理(フィーチャーマネジメント)まで、Webサイトとプロダクトの改善に必要な機能を1つのプラットフォームで提供しています。
そもそもABテストツールとは
ABテストツールとは、Webページやアプリ上で2つ以上のパターンを同時に配信し、どのパターンがコンバージョンなどの成果を多く生むかを測定するツールです。訪問者の振り分け、パターンの表示、成果の集計、統計的な判定までをツール側で行います。
ABテストの振り分けの仕組みについては「ABテストの効果的な振り分け方や仕組みを解説|成果を出すコツや考え方」で解説しています。
VWOとAB Tastyの統合(Wingify)
**2026年1月20日、VWOとAB Tastyは統合を発表しました。**発表によると、統合後の会社は売上1億ドル超、顧客4,000社以上、従業員約800人の規模になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年1月20日 |
| 統合後のCEO | Sparsh Gupta氏(VWO共同創業者・CEO) |
| AB Tasty側の経営陣 | 共同創業者のRémi Aubert氏、Alix de Sagazan氏が統合後の経営陣に参加 |
| 現在のブランド | Wingify(vwo.comにアクセスするとwingify.comに転送される) |
出典:VWO and AB Tasty: A New Chapter for Digital Experience Optimization
**これからVWOを検討する場合、申し込み先や料金の案内はWingifyになります。**旧VWOの資料や比較記事に載っているプラン名・金額は現在のものと異なる可能性が高いため、公式サイトで確認してください。
AB Tastyの詳細は「AB Tasty(エービータスティ)の料金や機能を他社と比較する|向き不向きなども解説」で解説しています。
VWOのABテスト機能
VWO(Wingify Experimentation)では、目的に応じて4種類のテストを実施できます。
| テストの種類 | 内容 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| A/Bテスト | 同じURLのページで、見出しや画像などを変えたパターンを比較する | ボタンの文言やファーストビューの画像など、一部の要素の改善 |
| 多変量テスト | 複数の要素の組み合わせをまとめて比較する | 見出し×画像×ボタンなど、要素の組み合わせの最適解を探す |
| スプリットURLテスト | 別のURLに用意したページ同士を比較する | LPのデザインを全面的に作り直したとき |
| 複数ページテスト | 複数のページにまたがる変更をまとめて比較する | 商品ページから購入完了までの導線全体の改善 |
出典:Wingify Experimentation Suite
**多変量テストは組み合わせの数だけパターンが増えるため、ABテストより多くのトラフィックが必要です。**流入が少ないサイトでは、まずA/Bテストで大きな変更を検証するほうが結果を得やすくなります。多変量テストとの違いは「多変量テストはA/Bテストとどう違うのか?CVRを素早く改善する方法と注意点を解説」を参照してください。
このほか、公式サイトでは次の機能を案内しています。
- ビジュアルエディターとコードエディターでのテストパターン作成
- 訪問者の条件(デバイス・流入元・行動など)によるターゲティング
- リアルタイムの統計表示と、セグメントごとの結果確認
- SPA(シングルページアプリケーション)への対応
- LCP・CLSなどのページ表示速度を確認できるダッシュボード
- AI「Wingz」による仮説の提案、テストの設定、結果のまとめ
ABテスト以外の機能
Wingifyのプラットフォームは、ABテスト以外にも複数の製品で構成されています。
| 製品 | 主な機能 |
|---|---|
| Analytics Suite | ヒートマップ、セッション録画、フォーム分析、ファネル、アンケート(User Feedback) |
| Personalization Suite | 訪問者の行動や文脈に応じたページの出し分け |
| Feature Management Suite | 新機能を一部のユーザーから段階的に公開し、影響を見ながら拡大・巻き戻しする |
| Commerce Suite | ECサイトの検索・レコメンド・商品の並び替え |
出典:Wingify Analytics Suite / Wingify
ヒートマップとセッション録画でつまずきを見つけ、同じプラットフォームでABテストにつなげられるのがVWOの特徴です。
VWOの料金と無料トライアル
**VWO(Wingify)の料金は、公式サイトに金額の記載がなく、目的と利用範囲に応じた個別見積もりです。**ABテスト(Web Experimentation)にはGrowth/Pro/Enterpriseの3段階のプランがあり、上位プランほど多変量テストや高度なターゲティング、SSOなどが加わりますが、いずれも「Schedule a Demo」から提案を受ける形です。
| プラン | 主な内容(公式サイトの記載) |
|---|---|
| Growth | ビジュアル・コードエディター、テスト数・パターン数無制限、基本的なターゲティングとレポート、多腕バンディット、SPA対応 |
| Pro | Growthの内容に加え、高度なターゲティング、ガードレール指標、サンプル比率の不一致(SRM)検出、多変量テスト、クロスドメインテスト |
| Enterprise | Proの内容に加え、承認ワークフロー、SSO、APIアクセス、セルフホスティング、24時間365日サポート |
多変量テストはProプラン以上の機能として記載されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プラン | Web Experimentationは Growth/Pro/Enterprise の3段階(機能の範囲で区分) |
| 料金 | 金額の記載なし。「固定の料金表ではなく、目的と範囲に応じて提案する」と案内 |
| 無料トライアル | 30日間無料(クレジットカード不要) |
| 無料プラン | 公式サイトに記載なし |
※2026年9月16日時点。出典:Wingify Plans / Free Trial
旧VWOには無料プランや月額料金を公開したプランがありましたが、**統合後の料金ページでは確認できません。**予算を組む前に、テストしたいページ数・月間の訪問者数・使いたい製品(ABテストだけか、行動分析も使うか)を整理して見積もりを依頼してください。
VWOでABテストを実施する流れ
VWOでABテストを実施する大まかな流れは次のとおりです。画面の名称や細かな手順は、統合後の管理画面で変わっている可能性があるため、公式のヘルプで確認してください。
- 計測タグを設置する:テスト対象のサイトにタグを設置します。公式サイトは、タグが軽量で表示のちらつき(フリッカー)を抑えると説明しています
- テストの種類を選ぶ:A/B・多変量・スプリットURL・複数ページから選びます
- テストパターンを作る:ビジュアルエディターで要素を編集するか、コードエディターで変更を書きます
- 対象ユーザーと成果指標を設定する:テストを配信する訪問者の条件と、コンバージョンなどの目標を設定します
- プレビューで確認して開始する:表示崩れや計測漏れがないかを確認してから配信します
- 結果を判定する:事前に決めたサンプル数に達してから、統計的に差があるかを判断します
VWOとDejamの比較
VWOとDejamは、どちらもABテストとヒートマップを持っていますが、**得意な範囲が異なります。**VWOは多変量テストやセッション録画、機能のリリース管理まで備えた海外製の総合プラットフォーム、DejamはLP制作とABテスト・ヒートマップをまとめた国産のCVR改善ツールです。
| 機能・項目 | VWO(Wingify) | Dejam |
|---|---|---|
| ABテスト | ✅(A/B・スプリットURL・複数ページ) | ✅(デザイン変更・リダイレクト・ポップアップの3種類) |
| 多変量テスト | ✅(Pro以上) | ❌ |
| ヒートマップ | ✅ | ✅(5種類) |
| セッション録画 | ✅ | ❌ |
| フォーム分析 | ✅ | ✅ |
| パーソナライズ配信 | ✅ | ✅ |
| 機能のリリース管理 | ✅(Feature Management) | ❌ |
| LP制作 | 公式サイトに記載なし | ✅ |
| AI機能 | ✅(Wingz:仮説の提案・テスト設定・結果のまとめ) | ✅(改善案の提案、チャットでの指示をAIがコードに実装) |
| 料金 | 個別見積もり(公式サイトに金額の記載なし) | オプティマイズプラン月額3万円〜(PV数に応じた従量課金) |
| 無料で試す | ✅ 30日間の無料トライアル | ✅ 無料トライアル |
| 日本語 | 公式サイトは英語 | ✅ |
| セキュリティ認証 | 公式サイトに記載なし(本記事では未確認) | ISMS認証取得 |
※2026年9月16日時点の各社公式サイトをもとに作成しています。「公式サイトに記載なし」は、同時点で該当機能の記載を確認できなかったことを示すもので、非搭載を断定するものではありません。
VWOが向いているケース
- 多変量テストで要素の組み合わせを検証したい
- セッション録画で個々のユーザーの操作を確認し、テストにつなげたい
- Webサイトだけでなく、プロダクトの新機能の段階的なリリースも同じツールで管理したい
- 英語の管理画面・資料で運用できる体制がある
Dejamが向いているケース
- LPの制作からABテスト・ヒートマップ分析まで1つのツールで行いたい
- 料金の目安を事前に把握して予算を組みたい(月額3万円〜と公開)
- 日本語の管理画面とサポートで運用したい
- 改善案の検討や実装をAIやコンサルティングで補いたい
よくある質問
Q. VWOとは何ですか?
A. VWO(Visual Website Optimizer)は、ABテスト・多変量テスト・スプリットURLテストなどを実施できる海外製のCVR改善プラットフォームです。2026年1月にAB Tastyとの統合を発表し、現在はWingifyのブランドで提供されています。
Q. VWOの料金はいくらですか?
A. 2026年9月16日時点の公式サイトには金額の記載がなく、目的と利用範囲に応じた個別見積もりと案内されています。ABテストにはGrowth/Pro/Enterpriseの3段階のプランがあります。30日間の無料トライアル(クレジットカード不要)があります。
Q. VWOに無料プランはありますか?
A. 以前は無料プランがありましたが、現在の料金ページでは確認できません。無料で試す場合は30日間の無料トライアルを利用します。
Q. VWOとAB Tastyは同じ会社ですか?
A. 2026年1月20日に統合が発表され、現在はどちらもWingifyのブランドで案内されています。統合後のCEOはVWO共同創業者のSparsh Gupta氏と発表されています。
Q. VWOでヒートマップは使えますか?
A. 使えます。Wingify Analytics Suiteに、ヒートマップ・セッション録画・フォーム分析・ファネル・アンケートの機能があります。
まとめ
VWOは、ABテスト・多変量テスト・スプリットURLテスト・複数ページテストを実施でき、ヒートマップやセッション録画などの行動分析まで同じプラットフォームで使える海外製のCVR改善ツールです。2026年1月にAB Tastyとの統合を発表し、現在はWingifyのブランドで提供されています。
料金は金額非公開の個別見積もりのため、旧VWOのプランや金額を前提にせず、30日間の無料トライアルと見積もりで自社の条件を確認してください。ABテストツール全体の比較は「Optimizely(オプティマイズリー)とは?」「Adobe Targetの特徴とは?費用やその他のツールもあわせて紹介」もあわせて参考にしてください。